【特別インタビュー】土居美咲「テニスがしたいという気持ちを大切にしてほしい」

「50の質問」で選手たちの素顔に迫るスペシャルインタビュー企画の第1回。最初に登場してくれたのは苦しい時期を乗り越え、完全復活を果たした土居美咲。「テニスマガジン2021年7月号」に掲載されたインタビューを再編集した特別版としてお届けする。【インタビュー/2020年5月】

写真◎本人提供、BBM

PROFILE
どい・みさき◎1991年4月29日生まれ。千葉県出身。奈良くるみとのペアで2007年ウインブルドン・ジュニア、08年オーストラリアン・オープンジュニアのダブルスで準優勝。プロ転向後は05年にルクセンブルクでツアー初優勝、16年ウインブルドンでベスト16に入り、世界ランクでもトップ30入りをマーク。自己最高は単30位(16年10月10日付)、複78位(14年10月6日付)

「ウインブルドンはテニスの聖地だし、心が洗われます」
――テニスを始めたのは何歳のときですか。

土居 最初は親が地元でテニスをしているところにくっついていって。その周りでほかの親御さんの子供たちとみんなで遊んでいて。そのうち自分もコートの周りでポンポンと壁打ちをやるようになって、という感じです。ちゃんとテニスクラブに入ったのは6歳のときですね。

――本格的に始めてからは陽が昇るとともにコートへ入っていたとか。

土居 ああ、そうですね(笑)。週末とか学校がない日はそういう生活を続けていましたね。

――まずはプライベートな質問をいくつか。趣味は何ですか。

土居 今は……切り絵をやっています。2、3年くらい前からかな。お手本の本を買って、少しやっていたんですけど。2020年の自粛期間のタイミングでもう一度、本を引っ張り出してやってみたら、いい感じにうまくなってきて。

――切り絵を最初に始めようと思ったきっかけは。

土居 私、絵心はないんですけど(笑)、単純作業はわりと好きなので。遠征の合間とかにできることをと思って。ネットとかからイラストを写して作っているんですけど、絵は描けなくても切り絵だとそれっぽくなる(笑)。やっているときは集中できますね。意外と時間が経つのが早い。はまっています。


――それでは「特技は?」と聞かれると。

土居 最近、特技だと判明したのがボール缶のフタ飛ばし。ジュニア時代に教えてもらって誰でもできるものだと思っていたんですけど、みんなの前でやってみたら、『あれ、みんなできないんだ?』って(笑)。

――好きな場所は?

土居 う~ん……あ! 寝る前のベッドの上! 最高です(笑)。

――好きな大会は?

土居 やっぱりローマですね。クレーも好きですし。コートの周りに銅像が建ってたりして素敵な雰囲気があります。イタリア自体も大好きです。食事がおいしいから(笑)。特にローマは街の雰囲気も素敵ですね。ジェラートを食べながら、観光もしたりして。あとドバイもいいですね。毎年、行くたびに新しい建物ができていて、とにかく何でも一番を目指したがるなと(笑)。行くたびに景色が変わっているので面白いです。

――好きなサーフェスは?

土居 選べないくらい全部、好きですね。普段はハードで練習していますし、ジュニアからプロになる頃はウインブルドンの芝が好きでした。クレーは、ジュニア時代はどうすればいいかわからない部分があったんですけど、プレーを重ねるうちにクレーで戦う幅が広がったり、いろいろな球種が使えるようになったり。自分のテニスに変化があるのがクレーの楽しいところです。クレーシーズンは1、2ヵ月で終わってしまうので『もうちょっと長くてもいいのに』と思います。逆にハードコートシーズンはちょっと長いかな(笑)。

――好きなグランドスラムは?

土居 これはウインブルドン! 間違いないです。やっぱりテニスの聖地ですし、会場に行ったら心が洗われるというか。何度行っても、ウインブルドンだけは雰囲気が違うなと。特にまだ選手があまり来ていないうちに行くと、芝がすごくきれいなんです!

――ジュニア時代に一番思い出に残っている大会は?

土居 2007年のウインブルドン・ジュニアのダブルスで準優勝したのは驚きでした。それまでは大会で上位に行ったこともなかったので、勝つたびに『え!? どうしよう!?』みたいな(笑)。

――そのときにダブルスのペアを組んでいた奈良くるみ選手とは今でも仲が良い様子が伝わってきます。土居選手にとって奈良選手はどんな存在ですか。

土居 今、思い返してみると、くるみが同世代で本当によかったなと本当に思います。お互いにいいライバルですけど、お互いがお互いを引き上げているところもあると思うので、一緒に戦ってこられてよかったなと思います。

――「今、思うと」というと、以前はやはりライバル意識が強かった。

土居 いや、私はそう思ったことがあまりなくて。プライベートでも仲がいいので、バチバチになったこともなかったと思いますし。ジュニアの頃は正直、私にとってくるみは雲の上の存在だったので、彼女をライバルとして意識するようなポジションでもなかったというか。

――ジュニア時代は奈良選手を追いかけて、プロになってから切磋琢磨できるようになった。

土居 そうですね。ジュニアのときはずっと追いかける立場で、プロになってからやっと同じように頑張ってやっていけるようになった感じですね。

――ではプロになってから一番思い出に残っている大会は?

土居 これもやっぱりウインブルドンですね。4回戦に進出した2016年です。

――やはりあのときは乗っていた?

土居 乗っていましたね。2回戦で15シードのカロリーナ・プリスコバに勝ったんですけど、前哨戦のイーストボーンで負けていたのでリベンジという感じで。グランドスラムの2週目に残れたのも初めてだったので、印象に残っています。

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取材・構成◎杉浦多夢

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