ダブルスを制したドイツが準決勝進出、セルビアはタイトル防衛ならず [ATPカップ]

写真は前年優勝国セルビアを倒して準決勝進出を決めたドイツ代表チーム(Getty Images)

2020年に新設された世界テニス国別対抗戦「ATPカップ」(オーストラリア・メルボルン/2月2~6日/賞金総額750万ドル/ハードコート)の大会4日目のデイセッションでアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がエース対決でのノバク・ジョコビッチ(セルビア)に対する惜敗から奮起し、ダブルスでの勝利で前年優勝国のセルビアを倒してドイツを準決勝に導いた。

 検疫ホテルのスタッフのひとりが新型コロナウイルス(COVID-19)の検査で陽性と診断されたことが判明したため大会3日目は中止となり、今週開催されている男女6大会は1日の中断を挟んで金曜日に再開された。

 第1試合はヤン レナード・ストルフ(ドイツ)がドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)を3-6 6-3 6-4で下してドイツが先勝したたが、世界ランク1位のジョコビッチがズベレフに6-7(3) 6-2 7-5で競り勝って1勝1敗のタイに追いついた。

 勝負のかかったダブルスではストルフ/ズベレフのドイツペアがニコラ・カシッチ(セルビア)/ジョコビッチを7-6(4) 5-7 [10-7]で下し、グループA首位通過を決めた。ドイツは土曜日のデイセッションで行われる準決勝で、グループDから勝ち上がったロシアと対戦する。

「我々が敗れたのは不運だった。この手の大会はそういうものだ」とジョコビッチは2試合連続となったズベレフとの対戦を振り返った。「この種の大会で肝心なのはチームとして勝つことであり、重要なのはひとつのシングルスマッチ云々ではない。厳しい対戦だったよ」。

 グループBでは第1試合でパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)がミハイル・ペルボララキス(ギリシャ)を6-3 6-4で倒した瞬間、スペインが準決勝行きの切符を確保した。対戦自体では最終的にギリシャが2勝1敗で勝ったにも関わらず、スペインはこの1勝で開催国のオーストラリアもいたグループの首位を確定させたのだ。

「僕たちにはこのポイントが必要なのだと分かっていた」と責任を全うしたカレーニョ ブスタはコメントした。彼は世界2位のラファエル・ナダル(スペイン)がオーストラリア戦に続いて背中下部の筋肉の張りによりプレーできなかったため、この日も出番が回ってきた。「この勝利のおかげで僕たちは準決勝に進出した。だから僕らにとって非常に重要なことだよ」。

 そのあとはエース対決でステファノス・チチパス(ギリシャ)がロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)を7-5 7-5で下し、それからチチパスはマルコス・カロベロニス(ギリシャ)と組んでダブルスに臨んだが、わずか1ゲームをプレーしただけでカレーニョ ブスタ/マルセル・グラノイェルス(スペイン)が棄権した。

 ナイトセッションではグループCの最終戦が行われ、フランスがオーストリアを2勝1敗で下して1勝目を挙げた。グループCはイタリアがすでに2連勝を飾り、準決勝進出を決めていた。(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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