ナダルが12回目の優勝に王手、2018年決勝の雪辱を期すチチパスとの対決へ [バルセロナ・オープン]

写真はラファエル・ナダル(スペイン)(Getty Images)

ATPツアー公式戦の「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/スペイン・バルセロナ/4月19~25日/賞金総額170万2800ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準決勝で第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)が第6シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)との同胞対決を6-3 6-2で制し、同大会で自身の記録を更新する12回目の優勝に王手をかけた。

 カレーニョ ブスタがこの日唯一のブレークに成功する前、ナダルは第1セット5-1とリードしていた。カレーニョ ブスタは3-5の場面でもブレークバックのチャンスを3度迎えたが、ナダルがすべて凌いでセットを締めくくった。

 第2セットの最初のゲームでナダルがブレークしたとき、カレーニョ ブスタの挽回への期待はかき消された。ナダルをコートの外に追い出してネットに出たカレーニョ ブスタは、次のスマッシュでポイントが終わると思ったかもしれない。しかしグランドスラム大会を20回制したナダルがカウンターで角度をつけて強烈に叩き返し、カレーニョ ブスタは足を取られてクレーコートの上に転んで尻餅をつく羽目になった。

 そのまま4-0とリードを広げたナダルは1度もブレークポイントに直面せずに試合を締めくくり、カレーニョ ブスタとの対戦成績を8勝0敗とした。

「この歴史的大会の決勝に戻ってくることができて本当にうれしいよ。これはホームイベントで、僕にとって重要な大会なんだ。毎日少しずつ調子もよくなっているしね」とナダルはコメントした。

 日曜日の決勝で、ナダルは第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)と対戦する。これに先立ちチチパスは第11シードのヤニク・シンネル(イタリア)を6-3 6-3で下し、マスターズ初制覇を果たした前週のモンテカルロでの試合も含めてセットを落とすことなく8連勝を飾った。これで今季のマッチ勝利は26試合目となり、男子ツアーでトップだったアンドレイ・ルブレフ(ロシア)に追いついた。


マッチ8連勝で決勝進出を決めたステファノス・チチパス(ギリシャ)(Getty Images)

 2月のオーストラリアン・オープン準々決勝でチチパスは2セットダウンから挽回し、4時間の死闘を制してナダルを倒した。ナダルがバルセロナの牙城を守るには、勢いに乗っているチチパスの連勝を止めなければならない。

「明日の試合は非常に厳しいものになるだろう。チチパスは恐らく、これまでで最高のプレーをしているからね。彼はモンテカルロでもここでも1セットも落としていないから、もっとも手強い相手だ」とナダルは警戒した。「しっかりと準備が整っていることを願っているよ」。

 両者の過去の対戦成績はナダルが6勝2敗でリードしており、バルセロナでは2018年の決勝でナダルがチチパスに3ゲームしか落とさず完勝していた。

「決勝に戻ってくることができて素晴らしい気分だ。前回の雪辱を果たせるように頑張るよ」とチチパスは意気込みを語った。

 34歳のナダルはバルセロナの決勝で負けたことがなく、3年ぶりのタイトル奪還を目指している。前回プレーした2019年は、準決勝で最終的にチャンピオンとなったドミニク・ティーム(オーストリア)に敗れていた。

 昨年の大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、開催中止となっていた。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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