「なおみちゃんの戦う姿を見たかったので悲しい」棄権の大坂なおみについて西岡良仁 [フレンチ・オープン]

1回戦でツォンガを倒した西岡良仁(ミキハウス)(Getty Images)

今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月30日~6月13日/クレーコート)の男子シングルス1回戦でジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)を6-4 6-2 3-6 7-6(5)で倒したあとの記者会見で、西岡良仁(ミキハウス)は大坂なおみ(日清食品)の棄権について聞かれると自分なりにまとめていた考えを口にした。

「“僕はこの質問を拒否していいですか?”……嘘ですけど、いろんな見解があると思います。僕の見解を言うと、なおみちゃんがやるべきことは、いま僕がやったことだと思います。聞かれたくないことを答えたくないなら、拒否する権利が彼女にもあります。でも記者にも聞く権利がある。一度は質問を聞かないといけない。そこから自分が拒否することを選べばいい。正直、この質問に僕が答える義務はない。テニスの試合とは関係ないので。でも、答えます」

  記者の前に出て、質問に答えるか、答えないかを判断すべきと西岡は主張する。

「こういう質問をなおみちゃんも受けたくないと思うことが多々あると思う。英語でたくさん質問をされるし、露出も多い。いろんな質問が入ってくる。僕には分からないことがたくさんある。彼女がやろうとしていることは正しいと思うし、実際に彼女に対して厳しい記者もいます。でも、しっかり聞いてくれる人もいるので、少しやり過ぎたかなと思います。僕は記者さんの目の前には行くべきと思います。そこで彼女が答えたくないか答えるかを判断すべきだったのかなと思います」

 大坂の行動力、様々な問題に声を上げる姿には尊敬している。

「ここまで大きくなる問題なのかなという思いもあります。やろうとしていることは正しいけど、その手順が急ぎ過ぎたかなと思います。僕は彼女が人種差別問題、今回のメディアとの関係、メンタルヘルスのことに対して行動しているのは凄いことだと思うし、すごく尊敬している」

  最後は、日本から応援している多くのファンの気持ちを少し代弁した。

 「なおみちゃんの棄権は悲しい。コロナ禍で見られる媒体がテレビしかない中で、日本人の活躍を楽しみにしていた人もたくさんいると思う。そこに少し悲しい気持ちがあります。苦しい中でも、なおみちゃんの戦っている姿を見たかったなと思います」(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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