「何とか食い下がって集中し続けることが非常に重要だった」とプリスコバ [ウインブルドン]

写真はカロリーナ・プリスコバ(チェコ)(Getty Images)


 2年ぶりの開催となる今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月28日~7月11日/グラスコート)の女子シングルス準決勝で、第8シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)が第2シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)を5-7 6-4 6-4で倒してグランドスラム初制覇にあと1勝と迫った。

 パワフルなショットと強力なサービスの応酬から浮上したプリスコバが14本のサービスエースを決め、サバレンカは18本だった。これは1977年にウインブルドンでそのような統計を取り始めた以来、女子の試合ではもっとも多い試合だった。勝敗を分けたのはエースの数ではなく、プリスコバが一度しかブレークされなかったのに対してサバレンカは2度落としてしまったことだった。

「難しい状況にうまく対処できて本当にうれしわ」とプリスコバはコメントした。

 今大会プレーした6試合で初めて落としたセットとなった第1セットで手にした8つのブレークポイントをひとつも取ることができなかったプリスコバは、「ちょっとばかりフラストレーションを感じたわ」と試合後に認めた。しかし彼女は残りの2セットで、一度ずつ手にしたブレークチャンスをその都度ものにした。

「彼女はとにかく死に物狂いで本当にいいプレーをして、私は何もできなかったわ」と女子トップ20で唯一グランドスラム大会で4回戦より先に勝ち進んだことがなかったサバレンカは振り返った。

「何とか食い下がって試合の中に留まり、集中し続けることが非常に重要だったわ。そしてそれが、私が実際にやったことだったの」とプリスコバは語った。

「この大会に向けて期待していたことは、2週目に残ることだったの。サーシャは私についてとても自信を持っていたけど。彼は『僕は君が決勝にいけると言っていたよ』と話していたわ」

 彼女のコーチであるサーシャ・バイン氏はかつて大坂なおみ(日清食品)のコーチを務め、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のヒッティングパートナーだった人物だ。

 プリスコバは最終ラウンドで、第1シードのアシュリー・バーティ(オーストラリア)と対戦する。バーティは第25シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)を6-3 7-6(3)で下し、2度目のグランドスラム制覇に王手をかけた。

 決勝で対決するバーティとプリスコバはともに、このグラスコートのグランドスラム大会でこれまで一度も4回戦を超えたことがなかった。29歳のプリスコバは2016年USオープン決勝でグランドスラム大会優勝歴3回のケルバーに敗れはしたが準優勝し、世界ランク1位の座に就いたこともあった。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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