第1セットの劣勢を覆したシャポバロフがフリッツを倒して8強入り「あそこで踏ん張れたのが大きかった」 [サンディエゴ・オープン]

写真はUSオープンでのデニス・シャポバロフ(カナダ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「サンディエゴ・オープン」(ATP250/アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ/9月27日~10月3日/賞金総額66万1800ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、第4シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)がテイラー・フリッツ(アメリカ)を7-6(7) 6-2で倒してベスト8に進出した。上位4シードは初戦がBYEで免除されており、シャポバロフはこの試合が初戦だった。

 第1セットでのシャポバロフは1-4と大きくリードを奪われ、自分のサービスゲームで0-40と劣勢に立たされていた。

「あっという間の出来事だったよ。あそこで踏ん張って苦境を脱することができたのは、本当に大きかったね」と22歳のシャポバロフは振り返った。

 フリッツは6-5からシャポバロフのサービスゲームで先に2つのセットポイントを手にしたが、それをものにすることができなかった。ひとつはシャポバロフがサービスで凌ぎ、もうひとつはファーストサーブからの3球目をシャポバロフがフォアハンドで仕留めた。

 それからタイブレークでフリッツは6-3とリードし、さらに4つのセットポイントを掴んだ。シャポバロフは続く3ポイントを連取して6-6に追いついたが、フォアハンドをネットにかけて4本目のピンチを迎えたときに自分を叱咤する叫び声を上げた。

 すべてが変わったのは、まさにそのときだった。シャポバロフはサーブ&ボレーを仕掛けて最後のセットポイントをセーブすると、そのあとの17ポイント中15本を取る目覚ましい進撃を開始した。彼は劣勢だったタイブレークをもぎ取ると、第2セットも3-0とリードして主導権を握った。

「僕はあそこで叫んだあと、自分を解放して自由になることができたんだ。そこからは本当にいいプレーをすることができたよ。あの瞬間から僕はずっとリラックスできて、のびのびとプレーできたと感じている」とシャポバロフは語った。

「そして言うまでもなくこのようなセットを取ったときには自信が膨らむものであり、僕はそれを利用しようとしたんだ」

 シャポバロフは準々決勝で、第8シードのダニエル・エバンズ(イギリス)との同胞対決を6-4 6-3で制して勝ち上がったキャメロン・ノリー(イギリス)と対戦する。

 そのほかの試合では第2シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)、第9シードのロレンツォ・ソネゴ(イタリア)、アスラン・カラツェフ(ロシア)、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)が勝ち上がり、ベスト8が出揃った。

 準々決勝では第1シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が第6シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)と、ルードがソネゴと、カラツェフはディミトロフと顔を合わせる。

 この大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより中止となる大会が多い中、ATPツアーのカレンダーに新たに追加された。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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