フリッツが親友とのアメリカ人対決を制して8強入り、24歳の誕生日を勝利で祝う [ATPサンクトペテルブルク]

写真はテイラー・フリッツ(アメリカ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「サンクトペテルブルク・オープン」(ATP250/ロシア・サンクトペテルブルク/10月25~31日/賞金総額93万2370ドル/室内ハードコート)の男子シングルス2回戦で第5シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)がダブルスパートーナーのトミー・ポール(アメリカ)との同胞対決を7-6(3) 6-4で制してベスト8に進出し、24歳の誕生日を自ら祝った。

 ふたりはいい友人同士であるため、苦しくもありうれしくもある勝利となった。

「同じアメリカ人というだけでなく、親しい友人のひとりなだけに厳しくなるんだ。本当に親しい友人と対戦するのは決して簡単なことじゃないよ」とフリッツは試合後のオンコートインタビューで話した。

 カリフォルニア出身のフリッツは第1セットでいきなり3-0とリードし、タイブレークではポールが序盤で犯したダブルフォールトにも助けられた。ポールは手にした4つのブレークポイントのうち、ひとつしかものにできなかった。

 フリッツは準々決勝で、第4シードのアスラン・カラツェフ(ロシア)を 6-3 6-2で倒す番狂わせに成功した世界ランク57位のジョン・ミルマン(オーストラリア)と対戦する。上位4シードは初戦がBYEで免除されており、カラツェフはこの試合が初戦だった。

 カラツェフは日曜日にモスクワで優勝したばかりだったが、この日は第2セット2-2となったところで平静心を失った。彼はデュースでバックハンドをサイドアウトしたあとにラケットを叩きつけたことでポイントペナルティを取られ、そのせいでミルマンにブレークを手渡してしまった。

 この敗戦はまた、ATPファイナルズ出場権を狙う上でカラツェフにとって大きな躓きとなった。一方のミルマンは、今季6度目の準々決勝で初勝利を目指す。

 この日プレーしたそのほかのシード勢は第3シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)がマッケンジー・マクドナルド(アメリカ)を6-3 6-2で下して8強入りを決めたが、第6シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)と第8シードのセバスチャン・コルダ(アメリカ)は敗れた。

 マリン・チリッチ(クロアチア)がハチャノフに6-4 6-7(1) 6-4で競り勝ち、予選勝者のボティック・ファン デ ザンツフープ(オランダ)はコルダを6-2 7-5で退けた。今年のUSオープンで予選から8強入りしたファン デ ザンツフープは立ち上がりの第1ゲームでブレークに成功し、世界38位のコルダに対してブレークチャンスを2度しか与えなかった。

 準々決勝ではチリッチがバウティスタ アグートと、ファン デ ザンツフープはディフェンディング・チャンピオンで第1シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)と顔を合わせる。

 ルブレフとファン デ ザンツフープは2017年にロッテルダムの予選で一度プレーしており、当時391位のファン デ ザンツフープがまだトップ100入りする前のルブレフにフルセットで勝っていた。

「この頃は状況が違うよ。立場は変わっているからね。でも僕は明日のプレーに意欲を燃やしているんだ。何が起こるか見てみようじゃないか」とファン デ ザンツフープ意気込みを語った。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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