「メドベージェフとの試合はラファやロジャーと同じように限界までお互いの力を引き出せる」優勝後に語ったジョコビッチ [パリ・マスターズ]

健闘を称え合うダニール・メドベージェフ(ロシア)とノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/11月1~7日/賞金総額308万4450ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)4-6 6-3 6-3で下して6度目の優勝を飾った。今季5つ目のタイトルを獲得し、メドベージェフとの新たなライバル関係や家族について語った。

 今大会、家族の前で優勝できたのは特別な瞬間だったのではないか?

「とても特別なことだ。家族は自分がテニスを続ける最大の理由のひとつなんだ。子供たちがスタンドにいて、ここで起きたことを理解できる年齢になっていればと願っていた。これが人生を生きる理由でもある。この瞬間を愛する者たちと共有する。子供たちは宝物で自分の最大の成功でもある。今日、コートで喜びを一緒に分かち合えたのは信じられないほど素晴らしい。彼らが応援してくれることは自分の人生に愛と喜びをもたらしてくれる」

優勝後、スタンドにいる子供たちと抱き合うノバク・ジョコビッチ(セルビア) (Getty Images)

 ダニールとこれまで名勝負を繰り広げてきた。

「彼とのライバル関係は素晴らしいものになってきている。今年は彼と3度の決勝戦った。オーストラリアン・オープン、USオープン、そしてここだ。3試合ともワクワクさせるような試合だった。僕らはお互いの力を限界まで引き出すことができる。この15年間ラファエル・ナダル(スペイン)やロジャー・フェデラー(スイス)との対戦で感じてきたのと同じような感触だ。もちろん、メドベージェフは2人とはまったくスタイルの異なる選手。彼のプレーに対しては適応力と時間が必要になる。対戦すればするほど、彼に勝つために何をしなければならないのかがわかってくるんだ。でも、それと同時に彼も成長して強くなり続ける。彼は本当の意味でテニスにコミットして、すべてを捧げている。自分のプレーを向上させるためにどれだけの時間をかけているのかを見てきた。凄く頭もいいし、凄く気が合う。いわゆる“ビッグ4”以外との新たなライバル関係が生まれることは、テニス界にとってとても重要なことだ」

 「ダニール、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、ステファノス・チチパス(ギリシャ)、ドミニク・ティーム(オーストリア)がテニスの未来を担うビッグネームたちだ。疑いの余地がない。ロジャー、ラファと僕がまだ彼らに負けないように頑張っているけど、彼らが僕らを追い越していくのは避けられない。時間の問題だ。今後15年、20年の間にね! それは冗談だけど、本当に彼らの時代はもうすぐそこまできている。グランドスラムでも優勝し始めたからね。僕ら3人は、とにかくその新しい時代の訪れを少しでも遅らせたいね」

 これまでのキャリアを振り返って。

 「この大会での成果だけでなく、キャリアで成し遂げてきたことを振り返るのは簡単じゃない。テニスの1シーズンは年間でどんなスポーツよりも長い。すぐに次の一歩を進み、次のページをめくらなければならない。次のチャレンジ、次の大会は何か。そこに向けてどうリカバーできるか。そして次のチャレンジに向けて準備していく。歴史的な偉業について自分ではまだうまく振り返られない。でも、このポジションにいられることは自分にとってすべてだ。これがプロの世界でテニスをプレーし続ける大きなモティベーションでもある」

「今大会での目標を達成できた訳だから、大きな解放感がある。年間ナンバーワンを昨日の準決勝で決められてよかった。おかげで決勝はよりリラックスできた。当然、世界ナンバー2との対戦、そして現在の自分にとって最大のライバルである相手なのだからプレッシャーはあった。でも、最後にトロフィーを掲げてシーズンを終えたかった」(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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