「サーブ&ボレーを復活させ、世界一を獲る!」3回戦突破のクレッシー [オーストラリアン・オープン]

3回戦突破のマキシム・クレッシー(アメリカ)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月27~30日/ハードコート)の男子シングルス3回戦で、マキシム・クレッシー(アメリカ)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したクリストファー・オコネル(オーストラリア)に6-2 6-7(6) 6-3 6-2でに勝利をおさめ、記者会見で自信に溢れたコメントを残した。

おめでとう。気分はどう?

「凄くフレッシュだし、いい気分だ。自分のパフォーマンスに凄く満足している。とても難しいコンディションだが、今はとてもうれしいよ」

UCLAに出場できなかった選手がここで4回戦に進むのは頭でしっかり整理できている?

「ああ、何だって可能なんだ。最初から自分を信じていた。UCLAに出られなくても、自分を信じる力がこの4、5年自分を導いてくれた。それからずっとレベルアップしてきた」

1回戦で20本、2回戦で12本のダブルフォールトがあった。今日は28本のサービスエースにダブルフォールト4本。ダブルフォールトの数はあまり気にしていない?

「僕のマインドセットはいつでも思い切って打つことで、それが自分のプレースタイルだ。あまり深く考えていない。調子いい日もあれば悪い日もある。でも、調子がいい日にサービスを2本とも強く打ち込む選手に勝つのは難しいと思う。このスタイルを続けることでより自然になっていった。相手にとっては試合をコントロールするのが難しくなると思う。この3~4年はこのスタイルに取り組んできて、その成果が出てきた。調子がいい日は凄く効果的なんだ」

次の相手であるダニール・メドベージェフ(ロシア)はリターンのときにかなり深いポジションを取るが、それは気になる?

「相手はいろんなことをやってくるから、あまり気にしていない。ベースラインの前に立ってチャレンジすることもできるし、深い位置に下がることも自由だ。相手のすることはあまり見ないようにしている。僕のサーブ&ボレーの調子がいいとき、相手はいろんなことを仕掛けて僕を惑わそうとする。そのとき相手のことを考え過ぎると自分の調子が悪くなる。だから、相手がリターンのときに何をしてくるのかは無視している」

今、急上昇中だが、スポンサー契約を結ぶ企業はある?

「まだないね。辛抱強く待つよ。大きなブレークスルーをして、交渉できるいい材料が揃うまで辛抱するよ。特にコロナ禍になってから、いい契約を結ぶのは難しいんだ。トップ50とかトップ10までいけたら、しっかり交渉したいと思う」

つまり、トップ10入りを現実的に見据えている?

「ああ、ナンバーワンだって狙えるさ。とても自信がある。僕のスタイルでは誰だって倒せる。今年のスタートは凄く自信になっている。ラファエル・ナダル(スペイン)と対戦したとき、彼がやりにくそうに感じているのがわかったんだ。だから、自分のスタイルを貫いて“自分ならできる!”というマインドセットがブレないようにしている」

自分のスタイルに自信とプライドを感じている? 君のことをサーブ&ボレーを復活させる選手だと期待する声が多い。

「ああ、僕が最初から目標にしていたことはサーブ&ボレーの復活だ。多くの人に、もう絶滅したスタイルだと言われてきた。コートが遅くなり、リターンのいい選手が増えた中ではあまり効果的ではないともね。サーブ&ボレーが自分に一番合ったスタイルじゃないと、いろんな言い訳みたいなことを言われてきた。でも僕にはビジョンがあり、復活させる自信があるよ」

チェンジエンドのときにノートを見ているのは何のため?

「観客がいて、気が散るのを防ぎ、今その瞬間に集中するためのルーティンだ。周りのことに惑わされず、自分のトンネルの中に入って集中することができる」

メンタル面でのこと?

「ああ、マインドセットだ。勝ち負けとか、自分の頭が過去や未来にいきすぎてしまわないように、今に集中するためのルーティンだ。とても効果的だよ」

サーブ&ボレーを否定する意見が大半を占める中で、大学時代に自分のプレースタイルに疑いを持ったことはあった?

「プロツアーでのキャリアは大学1、2年のときにスタートしたのかな。当時の目標はプロになることではなく、UCLAで自分の大学のトップになることだった。でも、そこから急激な成長を感じることができ、プロでもいけると思った。もちろんたくさん迷いや疑念はあった。それでも前進し続けることが重要で、今は自分を疑う気持ちが完全に消えた。もう何も迷わない」 

次はトップシードで恐らくロッド・レーバー・アリーナか、2番目に大きいコートだろう。ビッグステージは楽しみ?

「ああ、でも15番コートでもロッド・レーバー・アリーナでも、どんなコートでも関係ないさ。分けて考えたりしない。でも、彼との対戦は楽しみだ。衝撃的な試合になると思うよ」

今までで一番大きいコートになる?

「2週間前にあのコートで3回プレーしたと思う。でもUSオープンでステファノス・チチパス(ギリシャ)とアーサー・アッシュ・スタジアム(世界最大のテニススタジアム)で対戦したことがあるから、今回は2番目の大きさだな」

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写真◎Getty Images

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