「ラケット破壊が間違っているのは幼い頃から教わってきた」大会を制したナダル [ATPアカプルコ]
ATPツアー公式戦の「アビエルト・メキシカーノ・テルセル」(ATP500/メキシコ・アカプルコ/2月21~26日/賞金総額183万2890ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で、キャメロン・ノリー(イギリス)を6-4 6-4で下した第4シードのラファエル・ナダル(スペイン)が大会を振り返った。
ラケット破壊をしたことがないという、自分の強さについて。
「誰だって間違い、ミスをするけど、大きくしないことが大事だ。そして自分はとても幸運だと思う。僕は他の選手についてコメントしないので、自分についてのみ話したい。自分が小さい頃から大好きだったテニスを人生における大事なもの、仕事にできたのだから本当にラッキーだと思う。そしてそのテニスで多くの成功をおさめてきた。ラケットを破壊するようなネガティブな行為はしたくない。自分の幸運に感謝することなく、イライラして怒ってしまう行為は間違っている。それは幼い頃からの教育でも教わってきたことだ。そしてキャリアを通してセルフコントロールをうまくできてきたと自負している。物事が物凄く上手くいくとき、スムーズにいかないとき、どちらでもあまり感情的になり過ぎないことだ。物事をもっとリラックスした姿勢で見ている。そして自分の成功が長く続くように毎日努力を重ねている」
フレンチ・オープン、モンテカルロ、ローマと、君は多くの大会で最多優勝記録を持つ。今大会の優勝で、アカプルコでもトーマス・ムスター(オーストリア)、ダビド・フェレール(スペイン)と並び最多優勝者となった。
「そのような記録は引退したあとに評価されるものだから、今は特別な感情はない。今大事なことは、自分が大会で優勝したこと。数週間前は不可能と思えたことだ。僕は椅子に座ってビデオを観て考え込んでいたのだから。それを考えると、これほど短い期間で今の状況は物凄いこと。努力を重ねてきたが、現在のような状況になるとは思ってもみなかったし、今とても楽しんでいる」
決勝を振り返ってもらえないか。第2セットは苦戦していた。
「決勝が最高の試合でなかったのは確かだ。でも、今素晴らしいフォームにある選手に対して勝つことができたのはポジティブだ。この決勝は6-4 6-4だった。第2セット5-2でリードしていたので最高の終わり方ではなかった。自分のレベルが今は高いところにあると言える。でも、成長できたとはあまり感じていない。相手が心地よくプレーできないようには意識している。自分のサービスはふたたび機能するようになった。5-2から取れなかったのはよくなかった。決勝では勝ちきるために最後の一押しが必要になる。何とかチャンスを生かすことができた」
優勝までさほど苦労していたようには見えなかった。
「短時間で終わった試合も序盤戦はあったが、簡単ではなかった。ここは湿度が高く、汗の量が尋常ではなかった。それでも自分の体はよく持ち堪えた。もう18歳の体じゃないから、きつかったよ」
決勝で自分がよかった点は?
「決勝では大事な場面でしっかりポイントを取れたことが大きい。ブレークチャンスもしっかり生かすことができた。試合の行方を決定づけるようなポイントでいいプレーができた。ノリーのような素晴らしい相手に、チャンスを生かすかどうかが大きな違いになる。ネットプレーもいいタイミングでできたし、サービスもよかった。これから2週間空くから、しっかり休んで落ち着いて次の大会に向けて準備をしたい」
メキシコ・アカプルコで4度目の優勝で相性がいいのではないか。
「ここメキシコの人々のホスピタリティはいつでも最高だ。人々はフレンドリーでいい思い出がたくさんある。この大会ではいい成績をおさめてきたし、人々も僕がいいプレーしてきたという記憶があるんじゃないかな」
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