元世界5位のツォンガがフレンチ・オープン後の引退を表明
ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)が水曜日、自身のツイッターに投稿したビデオを通して今年のフレンチ・オープン後に引退することを発表した。
「僕は今日、次のフレンチ・オープンでプロとしてのキャリアに終止符を打つという決断を発表することに心を揺さぶられています。本当に多くの素晴らしい瞬間、僕に多くを与えてくれた観客と分かち合った本当に多くの喜びがありました。あなたたちと最後にもう一度、スリルを味わえるように祈っています」とツォンガはツイッターにコメントした。
4月17日に37歳になるツォンガはケガによる休止を経て今年初頭から復帰に挑戦していたが、成績は思わしくなかった。
発表と同時に電子版に掲載されたフランスの日刊スポーツ新聞『レキップ』のインタビューの中で引退を決めた理由を尋ねられたツォンガは、「いくつもの要因がある。ここ数年の成り行き、自分の年齢、人生の行程。僕の優先事項は変わった。家族を築いたことが、確立されていた秩序に変化をもたらした。家庭がもっとも大事なものになったんだ」と始め、「そして長年のハードワークと戦いにより、僕の身体は痛めつけられた」と本題に切り込んだ。
「僕の身体はもはや、(トップでの競技に必要な)高いレベルにはない。僕が以前に持っていた自分の限界を超える能力は、もはやなくなってしまった。僕にはもはや、あの能力がない。現実的でなければならない。簡単な決断ではなかった。ここ20年というもの、テニスは僕の人生の中ですべての場所を占めていたのだから」
インタビューの中で、彼はこの決断を下すのには長い時間がかかったが、最終的に自分の身体がもう止めるよう彼に言ったのだと語った。
最終的に自分自身で決断を下したというツォンガは、最後の大会にロラン・ギャロスを選んだ。
「これは僕の15度目のロラン・ギャロスになる。いい体調を保ち、この大会でいつもやってきたようなプレーができるよう願う」とツォンガは話した。
「目標は、僕自身であることだ。テニスプレーヤーであるツォンガとして、最後にいいパフォーマンスをしたい。僕はこれまでも常に高いゴールを定めてきた。これは僕にとって、最後にもう一度それをやるためのチャンスとなるだろう」
2005年にフレンチ・オープンのシングルスでデビューを飾り、2008年にオーストラリアン・オープンで決勝に進出して最初の世界的注目を集めたツォンガは、ガエル・モンフィス(フランス)、リシャール・ガスケ(フランス)、ジル・シモン(フランス)とともに『新四銃士』(元祖“四銃士”は1920年代から30年代に活躍したフランスのジャン・ボロトラ、ジャック・ブルニョン、アンリ・コシェ、ルネ・ラコステ)と呼ばれた選手だった。
そのあともツォンガは2011年と12年のウインブルドンと2013年と15年のフレンチ・オープンで4強入りし、2012年には世界ランク自己最高の5位をマークしたが、ここ数年はケガによる戦線離脱で220位までランキングを落としている。
ツォンガと一緒にインタビューを受けた妻のヌラは、「これはテニス選手としてのジョーの終りでも、人間としてのジョーの誕生なのよ」と言い添えた。
写真◎Getty Images
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