ジョコビッチがワウリンカを容赦なく倒して準々決勝へ、あと1勝で世界ナンバーワンの座をキープ [イタリア国際]

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/5月8~15日/賞金総額600万8725ユーロ/クレーコート)の男子シングルス3回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がケガからの復帰後3大会目に臨んだ元世界ランク3位のスタン・ワウリンカ(スイス)を6-2 6-2で下して8強入りを決めた。

 今大会の1回戦で第14シードのライリー・オペルカ(アメリカ)を倒して2021年オーストラリアン・オープン以来の勝ち星を挙げ、続いて予選勝者のラスロ・ジェレ(セルビア)にも勝って3回戦に至ったワウリンカだったが、完全な健康体でも難しいジョコビッチとの対決はやや荷が重すぎた。これでふたりの対戦成績は、ジョコビッチの20勝6敗となった。

「スタンがツアーに戻り、勝つところを目にできるのは素晴らしい。彼はふたつの厳しい試合に勝った。フィジカル的に、彼がまだ望むレベルに至っていないのは見て取れる。しかしそれでも彼はスタン・ワウリンカであり、もし時間があれば皆の脅威になるだろう」とジョコビッチは試合後のオンコートインタビューで語った。

「僕は出だしからうまくやることができた。僕は彼を走り回らせ、第2セットにブレークされた1ゲームを除いては問題なくサービスゲームをキープすることができていた」

 ジョコビッチは次のラウンドで、ラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のマルコス・ギロン(アメリカ)を6-3 6-2で破って勝ち上がった第8シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)と対戦する。ジョコビッチが世界ランク1位の座をキープするには最低でもここローマで準決勝に進出する必要があり、あと1勝すればそれを達成することができる。

「フェリックスのことを知るようになってもう何年にもなる。彼はもう実力を確立させたトップ10プレーヤーだ。彼はハードワーカーであり、人柄もいい。彼のオールラウンドなプレーは向上しつつあり、クレーコートでもよくなってきている。彼のテニスは知っているし、どんなプレーを予想すべきかはわかっているよ」とジョコビッチは次戦を見据えた。

 ローマで5度の優勝経験を誇るジョコビッチは、ATPマスターズ1000大会での38勝目となるタイトルを目指している。彼が最初に同大会を制したのは2008年のことで、その際には決勝でワウリンカに勝っていた。

 一方で第3シードのラファエル・ナダル(スペイン)は第13シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)に対する3回戦で第3セットに入ると明らかにどこかを痛めた様子で走れなくなり、それでも途中棄権はせずに最後までプレーして6-1 5-7 2-6で敗れた。

 そのほかの試合では第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)、第5シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)、第10シードのヤニク・シナー(イタリア)、クリスチャン・ガリン(チリ)が勝ち上がり、ベスト8が出揃った。

 準々決勝ではズベレフがガリンと、チチパスがシナーと、ルードはシャポバロフと顔を合わせる。

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写真◎Getty Images

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