クレッシーが対トップ10初勝利、オジェ アリアシムも脱帽「彼のサービスの質に感銘を受けた」 [ウインブルドン]

写真は対トップ10初勝利を挙げたマキシム・クレッシー(アメリカ)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦6月27日~7月10日/グラスコート)の男子シングルス1回戦で第6シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)が前哨戦で好調だったマキシム・クレッシー(アメリカ)に7-6(5) 4-6 6-7(9) 6-7(5)で競り負け、早くも姿を消した

 第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)や第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)はセットを落して多少苦労しながらも第一関門を突破したが、オジェ アリアシムはそれに続くことができなかった。クレッシーはウインブルドン前のウォームアップ大会であるイーストボーンで決勝に進出したおかげで世界ランクをキャリア最高の45位に上げていたが、理論上はオジェ アリアシムが有利なはずだった。しかしクレッシーは前週からの勢いをこの試合に持ち込み、番狂わせに成功した。

「非常に特別な勝利だ。フェリックスは試合を通して凄く集中していたから、僕も最後まで集中し続けなければならなかった。非常に競った戦いだった。ゾーン(雑念が消えて集中力が非常に高まりすべてをうまくできる最高の精神状態)の中に留まらなければならなかった」とクレッシーは試合を振り返った。

「彼のような選手が相手の場合、常にシャープでなければならない。彼は驚くべき選手だ。僕は今日やってのけたことをこの上なく誇りに思う」

 オジェ アリアシムはいいスタートを切ったが、第2セットはこの試合唯一のブレークに成功したクレッシーがものにした。第3セットは劇的な競り合いとなったが、タイブレーク9-9からクレッシーが時速200kmを超えるセカンドサーブでセットポイントを掴むと最後はオジェ アリアシムがダブルフォールトを犯した。第4セットもタイブレークにもつれ込んだが、クレッシーがサーブ&ボレーによるこの試合59本目のウィナーで締めくくった。

「サービスでは緊張していなかったけど、ボレーではよりナーバスになっていた」とクレッシーは試合後に明かした。

「フェリックスのような高いシードの選手に対して試合を締めくくるのは非常に難しい。凄く緊張したけど、素晴らしいフィーリングだよ。僕にとって初めての大きな勝利だし、ウインブルドンでの勝利も初めてなんだ」

 一方で敗れたオジェ アリアシムは潔く相手を称え、「彼のサービスの質に感銘を受けた。僕はジョン・イズナー(アメリカ)、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、ライリー・オペルカ(アメリカ)といったビッグサーバーと対戦したことがあるけど、彼はそういった選手たちの一角だよ」とコメントした。

「このまま続けていけば、ハードコートでも彼は厳しい相手になるだろう。彼はトップ20かそれ以上に入ってくる選手だと思う。彼は素晴らしい素質を持っており、現在のランキングよりも優れた選手だよ」

 クレッシーは次のラウンドで、ベルナベ・サパタ ミラージェス(スペイン)との予選勝者同士の1回戦を7-6(6) 6-4 6-4で制して勝ち上がった同胞のジャック・ソック(アメリカ)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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