男女で違うUSオープンの使用球問題、シフィオンテクらが女子用ボールを批判

写真はUSオープン会場で行われたウクライナ支援のエキシビションマッチでのイガ・シフィオンテク(ポーランド/左)とラファエル・ナダル(スペイン)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月29日~9月11日/ハードコート)が男子と女子で違うボールを使っていることについて、イガ・シフィオンテク(ポーランド)やパウラ・バドーサ(スペイン)など数人の女子選手が批判の声を挙げている。

 バドーサはインスタグラムのストーリーズ(24時間で消える投稿)に、大会で使用されるウイルソンの女子用ボール『レギュラー』と男子用ボール『エクストラ』の容器の写真を投稿した。容器には『レギュラー:クレーコートや室内コートに最適』、『エクストラ:ハードコートでの長いプレーに最適』と書かれており、バドーサは「私たちはハードコートでプレーするのよ」とコメントを添えた。

 USオープンは男女が違うボールを使ってプレーする唯一のグランドスラム大会であり、シフィオンテクは「どうして男女が違うボールでプレーするのか」と不満を吐露した上で女子用のボールの質を批判した。

「正直に言って、私はこのボールが好きじゃない。多くの選手が文句を言っているのを耳にしたわ。問題はこのボールが(ツアーで使われている他のボールより)軽いことで、プレーしていくうちにどんどん軽くなっていくの。物凄く飛ぶのよ。コントロールするのが非常に難しいからミスが多くなってしまう」とシフィオンテクは前週に開催されたシンシナティの大会中に説明していた。

「この女子用のボールはヨーロッパでは手に入らない。と言うか、店で買っても大会で使われるものとはまったく違うの。だからポーランドでUSオープンに向けて練習するときは、男子用を使ってやっているわ」

 シフィオンテクと数人の女子選手は昨年、WTA(女子テニス協会)の会長兼CEO(最高責任者)であるスティーブ・サイモン氏に男子用のボールに変更できないかと頼んでいた。

 数年前に実施されたこの男女で違うボールの導入は、女子の試合をスピードアップする意図で行われたのだと言われている。
 
 もっともいい悪いの意見は人によって違い、マディソン・キーズ(アメリカ)は「(USオープン女子用ボールは)私のお気に入りのボールよ。速く飛ぶし、ボール交換まで機能的にかなり一貫性を維持している。使っていくうちに少し小さくなるけど決して遅くならないし、私にとっては素晴らしいボールだわ」と話している。

 また男子ではビッグサーバーのテイラー・フリッツ(アメリカ)が、「僕は女子のボールで時速240kmのサービスを打てるよ。男子用のボールはかなり重いんだ。僕たちが1年の大部分で使っているダンロップのATPツアー公式球でプレーしてからウイルソンのUSオープン男子用ボールに変えると、腕の調子が少しおかしくなるんだ」と感想を述べていた。

 この重さの違いは男女の腕力差を考慮されたものらしいが、シフィオンテクは「15年前なら女子選手が重いボールを使うことで肘を痛めていたかも知れないけど、女子選手たちも今ではフィジカル的に鍛えられているから、そんなことが起こるとは思えない。今の女子テニスはパワフルよ。セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を例外に女子選手がもっとゆっくりプレーしていた10年前とは違うの」と主張している。

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写真◎Getty Images

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