「オンス、心配ない。今後はあなたが何度か勝つはずよ」優勝スピーチのシフィオンテク [USオープン]

USオープンの表彰式でオンス・ジャバー(チュニジア)の肩に手を回すイガ・シフィオンテク(ポーランド)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月29日~9月11日/ハードコート)の女子シングルス決勝で第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)が第5シードのオンス・ジャバー(チュニジア)を6-2 7-6(5)で下し、優勝スピーチで語った。

「大会前は物凄く厳しい時期だったから、今大会であまり勝ち進めるとは思ってなかった。グランドスラム大会で優勝したあとの戦いはいつだって難しい。今年ロラン・ギャロスで優勝したのが2度目だとしても、難しかった。落ち着いて、目標に集中しなければならなかった。ここニューヨークは皆が大きな声援で、クレージーな雰囲気だから今大会は簡単ではなかった。誘惑の多い街で、ここで会った人は皆インスパイアしてくれた。それをすべてうまくコントロールできたことがうれしい」

ジャバーに対しても温かいメッセージを送った。

「オンス、素晴らしいシーズンを送っていて、この大会でも素晴らしかった。既に素晴らしいライバル関係だけど、これからも何度もあなたとはこのような舞台で戦い、そのうち何度かはあなたが勝利するはず。だから、心配いらないよ! あなたのチームもおめでとう。素晴らしい献身を見せたと思う」

母国ポーランドへの思いを語った。

「この優勝がポーランドにとってどんな意味があるのか、今の時点では全然わからない。一度帰国してどうなっているか、見てみないとわからない! 盛り上がってくれていると思う。今このスタジアムでもそれは感じられるから。皆、応援ありがとう! 特に今は皆が団結しなければいけないとき。お互いを励まし、まとまらなければいけないときで、私自身がテニスを通じてその助けになれていればうれしい。ポーランドでテニス人気が高まっているのは、凄く誇りに思っている。オンスも言ったけど、あなた自身も素晴らしいインスピレーションになっている。私たちは多くの人にとって手本となるよう、いい人間になれるようにベストを尽くしている」

最後に自身を支えてくれるチームのメンバーへの感謝で締めくくった。

「私のチームの皆は、どれほど厳しい時間だったかよくわかってくれている。そういう厳しいときにあなたたちは本当に頭がいいから、いい解決法を見つけてくれる。あなたたちの存在は素晴らしいし、私をどうコントロールすればいいかよくわかっている。彼らがいなければこれほどいい準備ができなかったと思うし、ここまでこられなかったはず。ありがとう」

 スピーチを終えるとシフィオンテクはチームに向かってハートマークを作ってみせた。そして優勝賞金のチェックを受け取ると「これが現金じゃなくてよかった!」とつぶやき、普段通りの明るい表情を見せた。

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写真◎Getty Images

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