クレイチコバがツアー決勝10連勝中だったシフィオンテクに逆転勝利で地元優勝「非常に大きな勝利」 [WTAオストラバ]

写真はマッチ9連勝で地元優勝を飾ったバーボラ・クレイチコバ(チェコ)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦の「AGELオープン」(WTA500/チェコ・オストラバ/10月3~9日/賞金総額75万7900ドル/室内ハードコート)の女子シングルス決勝でバーボラ・クレイチコバ(チェコ)が母国ファンの声援に後押しされ、第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)に5-7 7-6(4) 6-3で逆転勝利をおさめて地元優勝を飾った。

 クレイチコバは立ち上がりに1-5とされながら巻き返したが、結局は押しきられて第1セットを失った。第2セットでのクレイチコバは第1ゲームをブレークして先行したが、4-4に追いついたシフィオンテクが2度に渡って優勝まであと1ゲームのところまで迫った。しかしそこを耐え抜いてキープしたクレイチコバはもつれ込んだタイブレークで最初の4ポイントを連取して流れを掴み、シフィオンテクの抵抗を振りきってセットオールに追いついた。

 第3セットはサービスキープで進んだが、4-3からラブゲームでブレークしたクレイチコバが次のゲームで6本目のマッチポイントをサービスエースでものにして3時間16分の熱戦を締めくくった。

「凄い試合だった。私たちはふたりとも驚くべきプレーをしたわ。ファンに素晴らしいショーを提供できたし、自分のプレーぶりには満足している。母国で優勝できるというのは常に素晴らしいことよ」とクレイチコバは試合後に喜びを表現した。

「これは非常に大きな勝利よ。今までプレーした中で最大の試合のひとつだわ。雰囲気はエネルギッシュで、お互いにとって素晴らしかった。人生で最高の試合のひとつじゃないかしら」

 ツアー決勝で10連勝中だったシフィオンテクは、ツアーレベルでプレーしたのが3度目だった2019年4月のルガーノ以来となる2度目の準優勝で大会を終えた。

 前週のタリンからマッチ9連勝の快進撃を続けているクレイチコバは、「本当に厳しい2週間だったけど、最後にはふたつの素敵なトロフィーを獲得することができた。私のテニスはよくなってきているし、その点には満足しているわ。いつもよりよくなるために一生懸命練習しているから。歯車がうまく嚙み合い始めてよくなってきているし、大きな試合で最高の選手と戦うことができて本当に幸せよ」とこの2週間を振り返った。

 一方で敗れたシフィオンテクは今大会の賞金をメンタルヘルスの問題に取り組むポーランドの団体に寄付することを試合後に明かし、「大きな額を寄付するため、ここでいいプレーをしたいと本当に願っていた。それができてうれしいわ」と話した。

「私は必要ならサポートを受けられるということ、リソースがあれば他の人々を助けることができるのだと多くの人々に知らせて意識を高めたいと願っているの。自分のポジションをそのことに活用することができて本当にうれしいわ」

 シフィオンテクは昨年の世界メンタルヘルスデーでも、インディアンウェルズの大会で獲得した賞金をメンタルヘルス関連のチャリティに寄付していた。

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、キャサリン・マクナリー/アリシア・パークス(ともにアメリカ)が第3シードのアリシア・ロソルスカ(ポーランド)/エリン・ロウトリフ(ニュージーランド)を6-3 6-2で下してノーシードからチャンピオンに輝いた。シングルスでも予選から8強入りしたパークスは、単複を通してツアー初タイトルを獲得した。

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写真◎Getty Images

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