ATPツアー公式戦の「スイス室内」（ATP500／スイス・バーゼル／10月24～30日／賞金総額227万6105ユーロ／室内ハードコート）の男子シングルス準決勝で、第3シードのフェリックス・オジェ アリアシム（カナダ）が第1シードのカルロス・アルカラス（スペイン）を6-3 6-2で退け3週連続優勝に王手をかけた。

　ベースラインからの強打で相手にプレッシャーをかけ続けた22歳のオジェ アリアシムは、同時に素晴らしいサービス力を見せた。

「ここまでのところ、バーゼルでは完璧に近いプレーができている。僕はずっと驚くべき調子でサービスを打てており、まだ一度もブレークを許していない。まだあと1試合あるけど、夢のような1週間になっているよ」とここ数大会絶好調のオジェ アリアシムは試合後のオンコートインタビューで語った。

「ここまで非常にいいプレーができており、今日も世界最高のプレーヤーに勝つことができた。素晴らしい勝利だ。自分のレベルには本当に満足しているし、最後まで突き進みたいね」

　立ち上がりはお互いに慎重なプレーを見せたが、第8ゲームで最初のブレークに成功したオジェ アリアシムが次のゲームをラブゲームでキープして第1セットを先取した。勢いが衰えないオジェ アリアシムは第2セットでも相手のサービスゲームを2度破り、アルカラスとの対戦成績を3勝0敗とした。

「今回も凄くいいプレーができた。とにかくサービスが好調だったからしっかりとキープできたよ。立ち上がりは2人ともナーバスになっていたけど、僕は彼のセカンドサーブで大いにプレッシャーをかけることができたと思う。彼も重圧を感じていたはずだ」とオジェ アリアシムは試合を振り返った。

　オジェ アリアシムは決勝で、第6シードのロベルト・バウティスタ アグート（スペイン）を7-6(1) 7-6(6)で破って勝ち上がったホルガ・ルーネ（デンマーク）と対戦する。19歳のルーネは前週のストックホルムでツアー2勝目を挙げており、連勝を「9」に伸ばした。

　イタリア・トリノで開催される世界トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」出場権を争うレースランキング（Race To Turin）で出場可能な最後の順位である7位につけているオジェ アリアシムは6位のアンドレイ・ルブレフ（ロシア）と5ポイント差まで迫っており、決勝で勝てばひとつ順位を上げることができる。

「凄いことだよ。3週間前にフィレンツェにいたとき、或いはUSオープンの頃はこんなことになるとは思ってもみなかったからね」とマッチ12連勝中のオジェ アリアシムは心境を明かした。

「積んできたすべての努力が実りつつあることを本当にうれしく思う。僕はこのように一貫性のあるプレーをすることは可能だとずっと信じてきた。でも信じるのと実際にやるのとは違う。連続して多くの試合に勝つというのは素晴らしいことだ。これがほんの始まりに過ぎないことを願っているよ」

次ページ　>　スイス室内で世界ナンバーワンを倒して3週連続優勝に王手をかけたオジェ アリアシム選手

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