アルカラスの途中棄権でルーネが準決勝へ「今はトリノに向けて腹筋の回復に専念する」 [パリ・マスターズ]

写真はカルロス・アルカラス(スペイン/右)とホルガ・ルーネ(デンマーク)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/10月31日~11月6日/賞金総額600万8725ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス準々決勝の試合途中で第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が腹筋のケガを理由に棄権したため、ホルガ・ルーネ(デンマーク)の勝利が決まった。

 第6ゲームでブレークを許したアルカラスは第1セットを3-6で落とし、サービスキープで進んだ第2セットのタイブレークで1-3とリードされた時点で試合続行を断念した。

 腹筋の痛みのせいでサービスとフォアハンドをまともに打つことができなくなったことを棄権の理由に挙げたアルカラスは、体を伸ばしたり向きを変えたりしたときに問題が感じられたのだと明かした。

「セットの終盤に酷くなった。どんどん悪くなっていたから、棄権して治療したほうがいいと思ったんだ。問題を抱えて疑念を持ちながらプレーするより、棄権したほうがいいからね」とアルカラスは説明した。

「僕にはATPファイナルズがある。どのような状況かを確認するため検査してみるけど、今は腹筋の回復に専念してトリノに100%で臨めるように努力するよ」

 ふたりは1年ほど前に男子21歳以下のトップ8対決「Next Gen ATPファイナルズ」のラウンドロビン(グループ内総当たり戦)で対決しており、そのときはアルカラスがストレートで勝っていた。

「彼にとっては不運だったけど、素晴らしい試合だと思った。お互いにとてもいいプレーをしていたし、僕は本当に集中していた。素晴らしい観客、素晴らしいテニスだった。だから自分のプレーぶりには凄く満足しているよ」とルーネは試合後にコメントした。

「カルロスは世界屈指のリターナーのひとりだ。もちろん彼は世界ナンバーワンだから現時点で世界最高の選手だけど、僕はプレッシャーにうまく対処できたしリターンゲームでいいプレーができていた。できる限りアグレッシブにプレーしようとしたんだ。いくつかミスはしたけど、重要な瞬間にいいプレーができたからリスクを犯した甲斐があったよ」とルーネは試合を振り返った。

 ルーネは次のラウンドで、第16シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)を6-1 6-4で破って勝ち上がった第8シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)と対戦する。ふたりは前週にバーゼルでタイトルをかけて戦い、オジェ アリアシムが6-3 7-5で勝っていた。

「明日は違う結末になることを願うよ。先週のことはもちろん覚えているし、僕はそこから多くを学んだから明日は同じようにはならないはずだ。僕はやる気満々だし、わくわくしているよ」とルーネは次戦を見据えた。

 もうひとつの準決勝は、ステファノス・チチパス(ギリシャ)とノバク・ジョコビッチ(セルビア)の顔合わせとなった。第5シードのチチパスがトミー・ポール(アメリカ)を6-2 6-4で倒し、ディフェンディング・チャンピオンで第6シードのジョコビッチはロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)を6-0 6-3で退けた。

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