ジョコビッチがタイトル防衛に向けて快調なスタート「非常に激しく緊迫した試合だった」 [パリ・マスターズ]
ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/10月31日~11月6日/賞金総額600万8725ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス2回戦で第6シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がマキシム・クレッシー(アメリカ)を7-6(1) 6-4で下し、マッチ10連勝目を挙げてタイトル防衛に向けた挑戦をスタートした。
上位8シードは1回戦がBYEで免除されており、ジョコビッチはこの試合が初戦だった。ジョコビッチは相手の強力なサービスに手こずりながらも自分のサービスゲームで安定した強さを発揮し、第2セット第9ゲームで初のブレークに成功すると続くサービング・フォー・ザ・マッチを問題なくキープしてストレートで試合を終わらせた。
「プレッシャーが大きく、非常に激しく緊迫した試合だった。ファーストもセカンドもこれほどいいサービスを打つ選手とプレーする場合、リラックスしている余裕はない。常に最大限の警戒が必要だからね。重要な瞬間に凄いサービスを打ったことについては彼を称えなければならない。僕は第1セットでも第2セットでもブレークするチャンスがあった。ブレークは適切なタイミングで実現した。実際、完璧なタイミングだった。今日は相手にブレークポイントを与えなかったし、自分のサービスゲームについては非常に満足しているよ」とジョコビッチは試合を振り返った。
「集中し、彼にポイントをプレゼントしないようにしなければならなかった。僕にできたこと、僕がやりたかったことは自分がもっともうまくできることだ。つまり安定したベースラインプレーをして、チャンスがきたときにそれを利用する。全般的に見て、いいプレーができたと思う」
激しい競り合いとなった第1セットで粘り強く戦ったクレッシーは攻撃的な姿勢を貫いて3つのブレークポイントをセーブしたが、タイブレークで犯した2本のダブルフォールトが命取りとなった。クレッシーは15本のサービスエースを奪ったが、同時にダブルフォールトも10本記録した。
クレッシーのサーブ&ボレーがいかに自分のリターンへのアプローチに影響を与えたかについて、「大きな違いがあるよ。僕はただリターンを返すだけでなく、それを彼の足元に沈めなければならないんだからね。それは非常に難しいことだ」とジョコビッチは説明した。
「僕は彼の姿勢に敬意を払うよ。近年のテニス界でこのようなスタイルでプレーするには勇気がいる。それをやる選手はそうはいない。トップレベルでは、もしかしたら彼ひとりかもしれないね」
ジョコビッチは次のラウンドで、予選勝者のマルク アンドレア・ヒュスラー(スイス)を6-3 4-6 6-4で破って勝ち上がったカレン・ハチャノフ(ロシア)と対戦する。
同日には2回戦があと2試合行われ、第3シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)と第7シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が16強入りを決めた。ルードがワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したリシャール・ガスケ(フランス)を6-1 7-6(7)で倒し、ルブレフはジョン・イズナー(アメリカ)を6-2 6-3で退けた。
そのほかの試合では第10シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)、第14シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)、デニス・シャポバロフ(カナダ)、ホルガ・ルーネ(デンマーク)、ダニエル・エバンズ(イギリス)、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、トミー・ポール(アメリカ)、ジャック・ドレイパー(イギリス)、ラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のファビオ・フォニーニ(イタリア)、予選勝者のコランタン・ムーテ(フランス)が2回戦に駒を進めた。
写真◎Getty Images
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