ナダル、悲しみに暮れるバウティスタ アグートがスペインをデビスカップ優勝へ牽引
優勝の立役者となったナダルは、すべての試合をプレーできて自分は幸運だったと考えていた。
「確かに僕は持ちこたえた。だが、これほど多くの試合をこの(ハードコートの)上でプレーするというのは、僕にとってリスクの大きなことだよ。いつ何時、何が起きてもおかしくなかった」ナダルはコメントした。「過去にはそうだったが、だが幸運にも僕は持ちこたえた」。
結局キャンセルとなったダブルスでは、グラノイェルス/フェリシアーノ・ロペス(スペイン)がシャポバロフ/バセック・ポスピショル(カナダ)と対戦する予定になっていた。とはいえ、もしそれがタイトルのかかった最終試合となっていたら、ナダルがプレーしていた可能性は高い。ナダルは金曜日と土曜日に、勝負のかかったダブルスをプレーしていた。
大会のベストプレーヤーに選出されたナダルはデビスカップで連続29度目となる勝利を決め、母国の観客たちの祝いの宴に火をつけた。大会主催者でFCバルセロナのサッカー選手であるジェラール・ピケ、彼の妻で閉会式でパフォーマンスした歌手のシェキーラ、スペイン国王のフィリペ6世も、スペインの勝利を祝う宴の中にいた。
これ以前にスペインがデビスカップ・タイトルを獲得したのは、2000年、2004年、2008年、2009年、そして2011年だった。
初出場した1913年以来、カナダは初のデビスカップ・タイトルを追い続けてきた。
「僕らはチームとして、国として、本当に遠くからやってきたと感じている」と20歳のシャポバロフは振り返った。「そして僕らは、この上なく誇りに思っている。もちろん、決勝で敗れるというのはひどく辛いことだ。でも僕は皆をすごく誇りに思う。僕らは毎日、120%を注ぎ込んだんだ。どれほど遠くまで突き進むことができたか…驚くべきことだよ」。
限りなく初のデビスカップ優勝に近づいたカナダ代表チーム。(左から)キャプテン◎フランク・ダンセビッチ、選手◎デニス・シャポバロフ、フェリックス・オジェ アリアシム、ブレイデン・シュナー、バセック・ポスピショル (Getty Images)
カナダはグループ戦でイタリアとアメリカを倒し、準々決勝でオーストラリア、準決勝ではロシアを退けて決勝に進んだ。
19歳のオジェ アリアシムは、今年の大会のデビュー戦だった試合でバウティスタ アグートに敗れていた。彼は足首の故障から復帰したばかりのところで、この故障のためグループ戦を通し、また準々決勝と準決勝でもプレーすることができないでいた。
今大会でのカナダは、背中を故障したミロシュ・ラオニッチを欠いた布陣でマドリッドにやってきた。そして日曜日まで、シャポバロフとポシピショルがカナダの全試合をプレーした。
スペインはグループ戦でクロアチアとロシアを倒し、準々決勝でアルゼンチン、準決勝ではイギリスを退けて決勝に進んでいた。
この新しいデビスカップは、国際テニス連盟(ITF)と、ピケが創始者のひとりである会社「コスモス」との間の25年契約という長期間のパートナーシップの産物だった。新デビスカップは、かつてのように一年にわたり4つの週末に一国対一国で対戦する代わりに、18ヵ国が一週間の間に同じ場所に集ってプレーする形をとる。
大会は来年もマドリッドに戻ってくる。
(APライター◎タレス・アッゾーニ/構成◎テニスマガジン)
※トップ写真は新生デビスカップで頂点に立ったスペイン代表。キャプテン◎セルジ・ブルゲラ、選手◎ラファエル・ナダル、ロベルト・バウティスタ アグート、パブロ・カレーニョ ブスタ、マルセル・グラノイェルス、フェリシアーノ・ロペス
MADRID, SPAIN - NOVEMBER 24: Rafael Nadal of Spain and team mates celebrate with the trophy following victory in the Final between Spain and Canada during Day Seven of the 2019 David Cup at La Caja Magica on November 24, 2019 in Madrid, Spain. (Photo by Alex Pantling/Getty Images)
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