次代のスターはどんなテニスをするのか? Next Gen ATPファイナルズ 技術&プロフィール編
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13291/images/main_5f574b6ca396995f03d1b632794267e6c0a696e5.jpg?w=850)
21歳以下のトップ8が世代ナンバーワンを決める「Next Gen ATPファイナルズ2018」。ここでは出場した8選手のプレーを解説。フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マレーの4強を追う若手たちは、いまどんなプレーをして彼らに追いつき、追い越そうとしているのか。【2018年1月号掲載記事】
取材・文◎木村かや子 構成◎編集部 写真◎Getty Images、毛受亮介
※一部のプレー写真はUSオープン、モントリオール、パリの大会で撮影したものを使用しています。
※情報は2018年11月、記事掲載時のもの、世界ランキングは2018年11月13日付
01|チョン・ヒョン(韓国)Hyeon Chung
ジョコビッチを模範とする若手随一のオールラウンダー
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13291/images/f0b0e7ece342aa3b99504b1705a199626872fd5a.jpg?w=1200)
プロフィール
生年月日◎1996年5月19日生まれ(21歳)
身長/体重◎188cm/87kg
利き手/バックハンド◎右利き/両手打ち
世界ランキング◎54位(キャリア最高44位)
出生地/居住地◎韓国・水原市(スウォン)
幼少の頃から目が悪かったため、視力回復を目指す意味も含め、テニスを始めたと伝えられている。子供の頃から眼鏡をかけてプレーしていたため、ついたあだ名は『プロフェッサー(教授)』。
2008年に12歳以下のオレンジボウルで優勝し、それに続き、兄のチョン・ホンとともに、フロリダのボロテリー・アカデミーに短期テニス留学をした。2013年にはウインブルドン・ジュニアで準優勝。決勝では、今回破ったイタリアのジャンルイジ・クインツィに敗れたが、本人はそのときのことを「ジュニア時代に至った最初の決勝で、グランドスラム大会のトロフィーを勝ち獲ったことが、ただただうれしかった」と思い出す。
2015年に初めてシニアでグランドスラムに出場し、同年、ATPの『もっとも上達した選手』に選ばれた。彼は2017年を、「多くのいい出来事があった。グランドスラムで初めて3回戦に進出し、そこでケイ(錦織圭)とプレーした。ATP250で初めて準決勝に進出した」と振り返る。チョンはフレンチ・オープンで錦織を5セットの戦いに追い込む前にサム・クエリー(アメリカ)を倒し、8月のロジャーズ・カップでは、ダビド・ゴファン(ベルギー)を下した。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13291/images/fc8015892bd7d5ecd5bdbfa652d258876cebf0e1.jpg?w=1200)
フォア、バックから危険が生み出せる
チョンは、そのオールラウンドな能力、そして安定性で、若手の中で抜きん出ている。無駄なミスのない、堅固かつ力強いグラウンドストロークを誇り、必要な瞬間に、厳しいコースを突きつつ、アグレッシブに打ち込んで相手を走らせる。
フォアハンドからもバックハンドからも危険を生み出せるが、メドベデフが「作戦は、彼のバックにボールを集めること」と言っていることから見て、敵にとってより脅威なのはフォアハンドだ。
大柄でがっちりした体格のため力負けもせず、同時にフットワークもよいので、無理して走り回っているように見えなくとも、大概のボールにしっかり追いついて、いい体勢で打つことができている。また相手の強打を切り返すカウンターパンチにも長けており、重心が低く体が安定しており、体幹が強いことから、かなり振られて体勢を崩しても、ボールを相手コートにしっかり返すことができる。バランスのいい体をつくるため、韓国では毎日ジムワークを行っている、と言うチョン。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13291/images/54a04429b39592056ff3f2a1474e601dabd54385.jpg?w=1200)
常に集中して全力を尽くす姿勢を持つ
また適切な瞬間を見分ける能力を持ち、本人がより上達したい部分に挙げているネットプレーでも、すでにかなりの巧さを誇る。さらにソフトなタッチのドロップショットや、ドロップボレーでも見事な腕前を見せる彼は、真のオールラウンダーだ。かつてフェデラーやナダルに憧れていたという彼の、今のお手本はジョコビッチ。理由は「精神的に強く、ベースラインで優秀かつ堅固な、オールラウンドプレーヤーだから」だと言う。
「すべてをうまくやらなければならないから、メンタル的にも、技術的にも向上する必要があるし、肉体的にもより強くならなければいけない」と言うチョン。常に集中して全力を尽くす姿勢を持ち、カッとなりやすい若手が多い中、精神的にもかなり堅固なほうだが、まだプレッシャーがかかるとナーバスになるところがあるため、「何があろうと落ち着きを保つこと」をモットーに、心理学者の指導も受けている。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/13291/images/5dccb1d8d90e07bdcd6c2dd801a3af5d4c52c9ea.jpg?h=1200)
Pick up
-
2024-07-12
大坂なおみが出場表明!「東レPPOテニス」最速先行チケット販売は7⽉12⽇(⾦)よりe+(イープラス)で
1984年の開始以来、国内最高峰の国際女子テニス大会として
-
2024-06-14
2024ウインブルドン 大会まとめページ
2024ウインブルドン 大会まとめページ2024年7月1日(
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Pick up
-
2024-07-12
大坂なおみが出場表明!「東レPPOテニス」最速先行チケット販売は7⽉12⽇(⾦)よりe+(イープラス)で
1984年の開始以来、国内最高峰の国際女子テニス大会として
-
2024-06-14
2024ウインブルドン 大会まとめページ
2024ウインブルドン 大会まとめページ2024年7月1日(
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Ranking of articles
-
2024-07-04
ITFがパリ五輪テニス競技のエントリーリストを発表、日本勢は錦織圭&ダニエル太郎&大坂なおみ&内島萌夏&青山修子/柴原瑛菜が選出
-
2024-07-15
ウインブルドン2024|トーナメント表
-
2024-07-21
16歳以下は駒田瑛人(兵庫/ラボキッズJr)と石田実莉(兵庫/神戸野田高)が単複2冠 [2024関西ジュニア]
-
2024-07-21
12歳以下シングルスは安居院咲空(滋賀/ARROWS T.S.)と坂本愛実(奈良/ダイヤモンドTC学園前)が優勝、安居院は単複2冠 [2024関西ジュニア]
-
2024-07-21
14歳以下シングルスは安藤大貴(大阪/江坂テニスセンター)と西脇美結(大阪/TEAMSTUFF)が優勝、西脇は単複2冠 [2024関西ジュニア]