「多くの不安と恐怖心を抱えてプレーしていた」と明かしたアザレンカがオーストラリアン・オープンで10年ぶりのベスト4進出

写真は2連覇を達成した2013年以来の準決勝進出を決めたビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月16~29日/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で第24シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)が第3シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ)を6-4 6-1で退け、2連覇を達成した2013年以来となる10年ぶりのベスト4進出を果たした。

 2012年と13年に同大会のチャンピオンに輝いたアザレンカは、長い苦難の道のりを経てふたたび重要な舞台に戻ってきた。ケガによる厳しい数年と妊娠・出産を経て2017年にツアー復帰したアザレンカにとって、檜舞台に這い上がる過程は決して楽なものではなかった。

 前年のUSオープン決勝進出に勇気づけられて意気揚々と乗り込んだ2021年全豪では今日の相手だったペグラに1回戦で敗北したが、昨年の大会では久し振りにに4回戦まで勝ち進んだ。そのあと彼女は世界ランクを20位前後に上げ、ようやくある程度一貫性のある成績を望めるようになってきた。

 反対にここ数年でランキングを上げて昨年にトップ10入りして世界ランク自己最高の3位で今大会を迎えていたペグラは、安定した成績を残しているもののグランドスラム大会の準々決勝はこれで0勝5敗と未だ大舞台で結果を残すことができていない。

「彼女(ペグラ)はシンプルなプレーをする。これは褒め言葉として言っているのよ。彼女は非常に安定しており、一貫性がある。昨年だけではなく、その前から彼女はずっと素晴らしいプレーヤーだったわ」とアザレンカはペグラを評価した。

「彼女は(2021年に)ここで私をやっつけたから、もちろん私はそのリベンジをしたいと思っていた。彼女はいい友人でもあるの。彼女のことは大好きよ。私たちは対戦するたびに厳しいバトルを繰り広げてきたわ」

 グランドスラム大会ではマリア・シャラポワ(ロシア)に対する2012年USオープン準決勝以来となるトップ5プレーヤーからの勝ち星を挙げたアザレンカはここ数年を振り返り、「特に昨年は、テニスは悪くなかったけどメンタル的にうまくいっていなかった。多くの不安と恐怖心を抱えてプレーしていたの。不安に駆られ、躊躇を感じている中で正しい選択をして勇敢にプレーするのは本当に難しかった」と明かした。

「私はマインドセットに多くの努力をつぎ込み、以前はしなかったようなことにも挑戦して自分自身を駆り立てた。大きな成功をおさめると保守的になり、新しいことに挑戦することを躊躇うようになるものよ。でもこのオフシーズンは心を開き、もう一度初心に返ってハードに練習したわ」

 アザレンカは次のラウンドで、第17シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア)を6-4 6-2で破って勝ち上がった第22シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)と対戦する。ふたりは昨年3月にインディアンウェルズの3回戦で一度顔を合わせており、そのときはルバキナが6-3 6-4で勝っている。

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写真◎Getty Images

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