将来を嘱望される10代シスターズの妹、15歳のミルラ・アンドレエワがフェルナンデスを倒す番狂わせでツアー初勝利 [マドリッド・オープン]
WTAツアー公式戦「ムトゥア・マドリッド・オープン」(WTA1000/スペイン・マドリッド/4月25日~5月7日/賞金総額765万2174ドル/クレーコート)の女子シングルス1回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦した15歳のミルラ・アンドレエワ(ロシア)が2021年USオープン準優勝者のレイラ・フェルナンデス(カナダ)を6-3 6-4で倒す番狂わせを演じた。
ツアーレベルでの初勝利を挙げたアンドレエワは、ココ・ガウフ(アメリカ)とキャサリン・ベリス(アメリカ)に続きWTA1000大会の本戦で勝ち星を挙げた3番目に若い選手となった。16歳の誕生日を迎える前に同クラスの大会でトップ50の選手に勝ったのは、彼女が2人目となる。
「本当に厳しい試合だった。とにかくベストを尽くし、すべてのポイントで戦おうとしていたの。自分のレベルには凄く満足しているわ」とアンドレエワは試合後にコメントした。
今月にスイスで開催されたW60大会で2週連続優勝を飾って世界ランク自己最高の194位で今大会を迎えたアンドレエワは1月に全豪ジュニアで決勝に進出したが、同胞のアリナ・コルネーワ(ロシア)に7-6(2) 4-6 5-7で痛恨の逆転負けを喫していた。
「あれは本当に辛い試合だったから、立ち直るのに随分時間がかかったわ。チャンスがたくさんあったのに掴むことができなかった。コーチが『5年も経てば全豪ジュニア決勝でプレーしたことも相手が誰だったかも覚えていないよ』と言ってくれたんだけど、その言葉で少し気が楽になったの。未だに忘れることができなくて辛いけど、もう過ぎたことよ」とアンドレエワは厳しい経験を振り返った。
彼女の姉で18歳のエリカ・アンドレエワ(ロシア)も世界114位につけている有望な若手選手で、ふたりは17歳のリンダ・フルビルトバ(チェコ)と16歳のブレンダ・フルビルトバ(チェコ)と並んで将来を嘱望される10代のテニス姉妹として注目されている。
「エリカは5歳か6歳、もしかしたらもっと早くテニスを始めたの。私は妹だから、恐らく2歳くらいのときからいつもコートにいたわ。私はボールを拾ったりしていたけど、プレーし始めたのはかなり遅くて6歳から始めたのよ」とアンドレエワは姉妹がテニスを始めた頃のことについて明かした。
「私たちが今対戦したら面白いでしょうね。どっちが勝つかわからないわ。姉のほうが経験豊富だから、最初は恐らく彼女が勝つと思う。でも私たちはお互いのテニスを知り尽くしている。もし私がドロップショットを打てば彼女は20秒前には走っているくらいよ。彼女は私が何をしようとしているかお見通しなの」
今月から続いている連勝(予選含む)を「14」に伸ばしたアンドレエワは次のラウンドで、第13シードのベアトリス・アダッド マイア(ブラジル)と対戦する。シード勢は初戦がBYEで免除されており、2回戦からの登場となる。
この日プレーした地元スペイン勢は同士討ち1試合を含めワイルドカードで出場したレベッカ・マサロバ(スペイン)、予選勝者のヌリア・パリザス ディアス(スペイン)とイレーネ・ブリロ エスコリウエラ(スペイン)が2回戦に駒を進めたが、ワイルドカードでエントリーしたマリーナ・バソルス リベラ(スペイン)は予選勝者のマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)に1-6 3-6で敗れた。
エマ・ラドゥカヌ(イギリス) が右手のケガで棄権したためラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)で出場が決まったユリア・グラベール(オーストリア)は同じラッキールーザーのビクトリヤ・トモバ(ブルガリア)を6-1 7-6(5)で退け、第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)への挑戦権を手に入れた。
そのほかの試合ではアリシア・パークス(アメリカ)、アリャクサンドラ・サスノビッチ(ベラルーシ)、ダンカ・コビニッチ(モンテネグロ)、マヤル・シェリフ(エジプト)、アンナ・カリンスカヤ(ロシア)、ワン・シユ(中国)、タチアナ・マリア(ドイツ)、キャサリン・マクナリー(アメリカ)、アリゼ・コルネ(フランス)、レシヤ・ツレンコ(ウクライナ)、ワイルドカードのカミラ・オソリオ(コロンビア)、ジャクリーン・クリスティアン(ルーマニア)、アナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)のほか、マグダレナ・フレッヒ(ポーランド)、アランチャ・ラス(オランダ)、ラウラ・シグムンド(ドイツ)、ユージェニー・ブシャール(カナダ)の予選勝者4人が初戦を突破した。
写真◎Getty Images
- ラウラ・シグムンド
- レイラ・フェルナンデス
- ユージェニー・ブシャール
- アナスタシア・パブリウチェンコワ
- マヤル・シェリフ
- アリゼ・コルネ
- マルケタ・ボンドルソバ
- ダンカ・コビニッチ
- アランチャ・ラス
- キャサリン・マクナリー
- マグダレナ・フレッヒ
- ワン・シユ
- レシヤ・ツレンコ
- アリャクサンドラ・サスノビッチ
- WTAマドリッド
- アンナ・カリンスカヤ
- タチアナ・マリア
- ビクトリヤ・トモバ
- カミラ・オソリオ
- WTA
- ヌリア・パリザス ディアス
- ジャクリーン・クリスティアン
- アリシア・パークス
- エリカ・アンドレエワ
- エマ・ラドゥカヌ
- レベッカ・マサロバ
- ユリア・グラベール
- 2023_04
- ミルラ・アンドレエワ
- 2023WTAマドリッド
- イレーネ・ブリロ エスコリウエラ
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Related
-
2023-04-26
17歳フルビルトバが大会初勝利でオスタペンコに対する2回戦へ [マドリッド・オープン]
-
2023-04-25
シュツットガルトでふくらはぎ負傷のジャバーがマドリッドを欠場、タイトル防衛を断念
-
2023-01-28
2007年生まれ15歳同士のロシア勢対決でアンドレーワに勝ったコルネーワがジュニア女子シングルスのチャンピオンに輝く [オーストラリアン・オープン]
-
2022-05-08
アラブの星ジャバーがペグラが倒してキャリア最大のタイトルを獲得 [マドリッド・オープン]
-
2021-06-12
ジュニア女子シングルスはアンドレーワとのノーシード対決を制したノスコバが栄冠に輝く [フレンチ・オープン]
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ