今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」（イギリス・ロンドン／本戦7月3～16日／グラスコート）の男子シングルス2回戦で、第5シードのステファノス・チチパス（ギリシャ）が元世界ナンバーワンのアンディ・マレー（イギリス）に7-6(3) 6-7(2) 4-6 7-6(3) 6-4で逆転勝利をおさめた。

　この試合は前日に始まったがマレーがセットカウント2-1とリードしたところでセンターコートの使用制限時間（23時以降は試合をしないという大会独自の規則）を迎えたため順延となっていた。

　2日間に渡る激闘の末に敗れたあと、マレーは失望を隠そうとしなかった。フレンチ・オープンをスキップしてウインブルドンに備えたマレーはチャレンジャー大会で2週連続優勝を飾り、グラスコートで11試合（10勝1敗）こなして今大会を迎えていた。

「言うまでもなく、今は非常にがっかりしている。ここでプレーするチャンスがあと何回あるかわからない。それだけに敗戦はより辛く感じられる。でも正直に言って、ウインブルドンで思うようにいかないのは毎年のことだ。本当に辛いよ」とマレーは試合後の記者会見で語った。

「昨日か今日、確かに僕は彼に勝つことができたかもしれない。今年の初めに僕はマッテオ・ベレッティーニ（イタリア）から素晴らしい勝利を挙げた。今日の試合で勝負を分けたのはほんの数ポイントだった。彼らに対して“たまに勝つ”ことは重要じゃない。大きな大会で勝ち進むためには何試合も連続で勝たなければならない。僕は明らかにそれができていない」

　自分への期待が高かっただけに失望も大きかった様子のマレーは、「いま直ぐに止める予定はないけど、これを乗り越えるには少し時間がかかるだろう」と話した。

「トレーニングを積んで自分を追い込み続け、もっとよくなるために努力するモティベーションをもう一度見つけられるよう願っている。モティベーションは間違いなく重要なものだ。このような大会の序盤で負け続けていれば、その部分では何の助けにもならないよ」