経験値と勝負強さを見せたメドベージェフがユーバンクスの進撃を阻止 [ウインブルドン]

写真はグランドスラム大会で6度目の準決勝進出を決めたダニール・メドベージェフ(ロシア)(Getty Images)


 今年3つ目のグランドスラム大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月3~16日/グラスコート)の男子シングルス準々決勝で第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)がクリストファー・ユーバンクス(アメリカ)に追い込まれながらも6-4 1-6 4-6 7-6(4) 6-1で退け、四大大会でキャリア6度目のベスト4進出を決めた。

 セットカウント1-2で迎えた第4セットをメドベージェフが決死の奮闘の末に取ったことが示す通り、どちらに転んでもおかしくない熱戦だった。4ヵ月ほど前にトップ100デビューしたばかりのユーバンクスは準々決勝進出がまぐれでないことをプレーで証明したが、タイブレークでは世界ランク3位の経験を生かしたメドベージェフが勝利への道を見つけ出した。

「第1セットのあとは5セットにもつれたくないと思った。でも第3セットを落としたときは5セットにいきたかった。ほかに選択肢はなかったからね」とメドベージェフは試合後のオンコートインタビューで話して観客を笑わせた。

「でもある瞬間に僕は完全に負けそうになっており、彼はいいプレーをしていた。僕は落ち込んで多くのミスを犯し始め、あまりいいサービスが打てていなかった。でも第3セットで少しずつ何かを築き始め、また1-6で落とさずに済んだ。それが第4セットでの踏ん張りに繋がった。レシーブゲームでは彼よりもチャンスがあったけど、それをものにすることができなかった。でもタイブレークから素晴らしいプレーができて本当によかったよ」

 この試合でメドベージェフは合計28本のサービスエースを決めたが、アンフォーストエラーが13本だけだったことに驚いたと試合後の記者会見で話した。

「試合後に統計を見て驚いたよ。もっとたくさんミスを犯していたと思ったのに、それが統計に反映されていなかったんだ。クリス(ユーバンクス)が凄く強打するから恐らくフォーストエラー(強いられたミス)にカウントされたんだろうね。統計を見たとき、『どうして5セットにいくんだ?』と思ったよ」

 メドベージェフは準決勝で、第6シードのオルガ・ルーネ(デンマーク)を7-6(3) 6-4 6-4で破って勝ち上がった第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)と対戦する。

「カルロスのような選手と対戦するのは興味深い。彼は素晴らしい選手だ。彼は信じられないようなことをやり続けている。彼は止まらない。でも僕はキャリアを通して多くの偉大なプレーヤーと対戦し、何度も勝つことができた。だから頑張るつもりだし、最高のプレーができれば勝つチャンスはあると思う」とメドベージェフは次戦を見据えた。

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写真◎Getty Images

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