3つのマッチポイントを凌いだ末にジョコビッチを倒したシナーがまたも単複2勝でイタリアを決勝に導く [デビスカップ・ファイナルズ]

写真はセルビア戦のエース対決で勝ち星を挙げたヤニク・シナー(イタリア/左)(Getty Images)


 男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ・ファイナルズ」決勝トーナメント(スペイン・マラガ/11月21~26日/室内ハードコート)の5日目は準決勝残り1対戦が行われ、イタリア(グループA・2位)がセルビア(グループC・2位)を2勝1敗で下して1976年以来となる2度目の世界一に王手をかけた。

 第1試合でミオミル・キツマノビッチ(セルビア)がロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)に6-7(7) 6-2 6-1で逆転勝利をおさめたあと、第2試合はヤニク・シナー(イタリア)がノバク・ジョコビッチ(セルビア)とのエース対決を6-2 2-6 7-5で制して1勝1敗となり、勝負のかかったダブルスでシナー/ロレンツォ・ソネゴ(イタリア)がジョコビッチ/キツマノビッチを6-3 6-4で退けた。

 前週に開催されたATPファイナルズのグループステージで初めてジョコビッチに勝った数日後の決勝では敗れていたシナーが今季4度目の対決を劇的な形で制し、ジョコビッチからここ2週間で2度目の勝利をマークした。ジョコビッチは第3セット5-4からのレシーブゲームで0-40とマッチポイントを迎えていたが、シナーがそこから5ポイントを連取してキープすると流れを引き寄せ続く2ゲームを取って2時間32分のバトルを締めくくった。

「ジェットコースターのような試合だった。僕は本当にいいスタートを切った。第2セットでは彼(ジョコビッチ)のほうがずっといいプレーをした。僕は第3セットでいいサービスを打とうと心掛け、マッチポイントの場面でもいいサーブを打つことができた」とシナーは試合を振り返った。

「勝ち残ることができてうれしいよ。僕たちは敗戦まであと1ポイントだった訳だからね」

 イタリアは1998年以来となる8度目の決勝で、前日にフィンランド(グループD・2位)を2勝0敗で破って勝ち上がった第2シードのオーストラリア(グループB・2位)と対戦する。

 今年のファイナルズは16ヵ国が4チームによる4グループに別れてグループステージ(イタリア・ボローニャ、イギリス・マンチェスター、スペイン・バレンシア、クロアチア・スプリト/9月12~17日/室内ハードコート)のラウンドロビン(総当たり戦)を行い、各グループの上位2チームが11月の決勝トーナメントに進出して優勝チームを決定する。試合はベスト・オブ・3セットマッチで行われ、シングルス2試合とダブルス1試合で争われる。

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写真◎Getty Images

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