決死の覚悟で劣勢を克服したルブレフがツアーレベルのマッチ300勝目をマーク [オーストラリアン・オープン]

写真は劣勢を克服して記念すべきツアーレベルのマッチ300勝目を挙げたアンドレイ・ルブレフ(ロシア)(Getty Images)


 シーズン最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月14~28日/ハードコート)の男子シングルス4回戦で第5シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が第10シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)を6-4 6-7(5) 6-7(4) 6-3 6-0で振りきり、2年連続3度目のベスト8進出を決めた。

 ワンブレーク差で第1セットを先取したルブレフはタイブレークにもつれ込んだ第2セットと第3セットを落としたが、それでも気持ちを切らすことなく戦い続ける闘志を見せた。特に第3セットは2-5から挽回した末に失ってしまっただけに失望も大きかったはずだが、直ぐに切り替えて第4セットの立ち上がりに3-0とリードを奪って勢いを取り戻した。

 第4セットはそのあと第5ゲームでブレークバックされた直後にもう一度相手のサービスゲームを破って試合を振り出しに戻したルブレフが第5セット序盤からアグレッシブなストロークで主導権を握り、4時間14分のバトルの末に記念すべきツアーレベルのマッチ300勝目をもぎ取った。

 2024年ATPツアー開幕戦のひとつとなる香港でツアー7勝目を挙げて今大会を迎えたルブレフは、連勝を「8」に伸ばした。

「僕は『ダメだ。今日死んでしまうかもしれないけど全力を出し尽くせ』と自分に言い聞かせ始めたんだ。そうするとどんどんプレーがよくなり、エネルギーを絞り出して勝つことができた」とルブレフは試合後のオンコートインタビューで語った。

「僕たちは何度かプレーしたけど、どれも今回と同じようにドラマチックな試合だった。彼はもっとも俊敏な選手のひとりで、動きの速さはクレイジーだ。何とか体を伸ばして返球し、長いラリーをして長時間プレーしたら少し痛みも感じてくる。この強度で4時間もプレーしたら当然だ。僕はそれについて考えないようにして、とにかくできることすべてを出し尽くそうと頑張ったよ」

 ルブレフは次のラウンドで、第15シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)を6-4 7-5 6-3で破って勝ち上がった第4シードのヤニク・シナー(イタリア)と対戦する。

 両者は過去6戦して4勝2敗でシナーがリードしているが、ルブレフの2勝はいずれも相手の途中棄権によるものだった。ルブレフはグランドスラム準々決勝を9度経験しているが、今のところ未勝利となっている。

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写真◎Getty Images

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