「もう行っていい?」大坂なおみが初戦敗退 [ウインブルドン初日レビュー]
今年3大会目のグランドスラム「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月1~14日/グラスコート)の大会初日。
大坂なおみ(日清食品)のグランドスラム大会における16試合連続勝利に続いたのは、グランドスラム大会での2連続の早期敗退だった。そして彼女はほとんど囁くような調子で、ためらいがちに自分の早期敗退について話していたとき、突然話を止めた。
「もう行っていい?」と大坂は自分の左にいた記者会見の司会者に声をかけた。
「もう少しで泣きそうだって感じているの」
それで終わりだった。そして、彼女は歩き去った。
その波乱の初日、ユリア・プティンセバ(カザフスタン)に6-7(4) 2-6で敗れた世界ランク2位の大坂は、もっともシードが高い1回戦敗退者だった。
この日敗れたほかのステイタスの高い選手の中には、ウインブルドンで5度優勝した経験を持つビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)、2017年フレンチ・オープン優勝者のエレナ・オスタペンコ(ラトビア)、2019年フレンチ・オープン準優勝のマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)らもいた。
男子では、第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と第7シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)が早くも姿を消すことになった。
大坂にとって、これは5月のフレンチ・オープン3回戦負けに続く早期敗退だった。その前には、彼女は昨年のUSオープンで初めてのグランドスラム・タイトルを獲得し、それから今年1月のオーストラリアン・オープンでも優勝して、グランドスラム大会で無敵の進撃を続けていたのだ。
この2大会に続けて勝った史上10人目の女子選手となった大坂は、それらの勝利におかげでWTAとATPのランキングで世界1位となった初の日本人テニスプレーヤーともなっていた。
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