第2セット途中からギアチェンジしたセレナがスティーブンスに勝利「ストレートで負けたくないと思った」 [USオープン]

 セレナとサカーリはUSオープン開幕の前週に同じ会場で行われた前哨戦の3回戦で対戦したばかりで、そのときにはサカーリが勝っている。

 3回戦に勝ったあと、サカーリは「セレナはセレナよ」と言った。「素晴らしいテニスを絞り出さないといけない。さもなければ、彼女に勝つチャンスはないわ」。

 スティーブンスはそれを、この試合の第1セットでやってのけた。

 彼女は『ふさわしい瞬間を待つ』テニスで辛抱強くプレーし、長く複雑なポイントを生み出した。その結果、セレナは頻繁に先にミスする側となっていた。

 第1セットの終わりには、他の試合で聞こえた拍手や歓声の効果音もない完璧な静寂があった。

 しかし第2セット2-2から、セレナはついに反撃を開始した。彼女は15ポイントうち12本を取ることになる進撃の過程でブレークポイントをセーブし、それからスティーブンスのフォアハンドのミスで初のブレークに成功した。

 これで勢いに乗った彼女はそのまま突き進み、24回目のグランドスラム制覇まであと4勝と迫った。彼女はすでに妊娠中だった2017年オーストラリアン・オープンを最後に、タイトルを追加することができていない。

USオープン2020|トーナメント表

 親としてツアーに参加し続けることの利点は何かと聞かれたセレナは、「いつの日か、娘が彼女はそこにいたのだと言うことができることかしら。覚えていようがいまいが、常に写真で見ることはできるわ。でもそれ以外では、マイナスかもしれないわね。娘と一緒にいれないし、彼女と時間を過ごせない訳だから。難しいわ」

 ここ7つのグランドスラのうち4大会でセレナは決勝に進出したが、そのすべてで敗れていた。

「私たちは皆、彼女(セレナ)がやってのけられるよう願っているわ」とスティーブンスはエールを送った。「もし彼女がプレッシャーを感じているなら、それを解き放って『24』を勝ち獲ってほしいわ」。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はセレナ・ウイリアムズ(アメリカ/手前)とスローン・スティーブンス(アメリカ)
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 05: Sloane Stephens of the United States greets Serena Williams of the United States at the net after their Women’s Singles third round match on Day Six of the 2020 US Open at USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 05, 2020 in the Queens borough of New York City. (Photo by Al Bello/Getty Images)

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