テニス界のご意見番と化したキリオスが今度はティームと衝突
多くの感染者を出した「アドリア・ツアー」に出場後に14日間の自主隔離を誓いながらもパーティをしていることを目撃されたアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と彼をかばったボリス・ベッカー(ドイツ)を批判したニック・キリオス(オーストラリア)が、今度はドミニク・ティーム(オーストリア)と衝突した。厳密に言えば、反撃した。
新型コロナウイルス(COVID-19)の予防策をまったく取っていなかったアドリア・ツアー開催自体を糾弾したキリオスは、出場しながら陰性だったものの14日間の自主隔離をすると宣言したズベレフがその直後にパーティをしていたことを知り、ズベレフを責めた。
これを受けて「同僚を批判しないほうがいい」とコメントしたベッカーとSNS上で舌戦を展開したキリオスを、今度はティームが批判した。
ティームは今週受けたドイツメディアのためのインタビューの中で、ズベレフが謝罪した直後にパーティの現場映像を撮られてしまったのは不運だったとした上で、「だけど人々が彼を批判したやり方は好きじゃない。彼は子供じゃない。23歳の大人だ。もちろん彼は間違いを犯したが、なぜ皆が寄ってたかって叩くのか理解できない」と話し、「キリオス自身、これまで多くのナンセンスをやってきた。それだけに尚更、彼がすべてに口を挟んでくるのが理解できない」と発言した。
この『ナンセンス』という言葉は、英語でミステイク(過ち)と訳されたようだ。キリオスはこれを受け、「ドミニク・ティームは一体何を言ってるんだ? ラケットを叩きつけるようなミステイクか? 試合中に喚くことか? いくつかの試合で全力を尽くさないことか? お前らの誰ひとりもが、僕がどこから来ているかを理解する知的レベルを持っていない。僕は彼らに、彼ら自身の責任を引き受けさせようとしているだけだ」と反論した。
キリオスはまた別のツイートで、「これはティーム、ズベレフ、ジョコビッチが、この事態をいかに軽んじているかを示している。この中のふたりが、世界的パンデミックの最中にパーティしていた。死にかかっている人、家族や友人を失おうとしている人々がいるときに、ティームは“ミステイク”について語っている。この男たちは、我々のスポーツの“トップ”なのだ。SMH(shaking my head=あきれてものが言えないという意味)」と非難した。(テニスマガジン)
※写真はオーストラリアン・オープンでのニック・キリオス(オーストラリア)(Getty Images)
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