ベルリンで開催のエキシビション大会が数百人の観戦を許可
7月中旬にドイツ・ベルリンで行われるテニスのエキシビション大会で、1日最大800人のファンの観戦が許されることになった。これはノバク・ジョコビッチ(セルビア)が企画した同じような大会でプレーしたあと、4人の選手が新型コロナウイルス(COVID-19)に感染したことが発覚するという騒動があったにも関わらずの決定だった。
ベルリンでの2大会の主催者は火曜日、市の保健当局が限られた人数の観客の入場を許可したと発表した。7月13~15日に予定されている屋外グラスコートでの大会に関しては、上限が1日800人に定められた。また7月17~19日の閉鎖されたベルリンの元国際空港(テンペルホーフ空港)での屋内ハードコートの大会は、1日200人までとなった。
主催者によれば、これはパンデミックの中で観客を入れて開催されるドイツ初のスポーツ大会だという。ドイツのサッカーやバスケットボールのリーグなど他のスポーツは、いずれも無人のスタジアムで再開されていた。
6月に世界ランク1位のジョコビッチが主催したバルカン半島でのチャリティ大会「アドリア・ツアー」では、プレーヤー同士が抱擁を交わしたりナイトクラブでパーティが行われたりするなど、感染予防のソーシャルディスタンスはほとんど目にされなかった。
グランドスラム大会で3度ベスト4入りした実績を持つグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)がウイルス検査で陽性と診断されたあと、このツアーは打ち切られていた。同じくこのツアーでプレーしていたジョコビッチ、ボルナ・チョリッチ(クロアチア)、ビクトル・トロイツキ(セルビア)もまた、続いて行われた検査で陽性と診断された。
今大会の主催者は、衛生面やソーシャルディスタンスに関しても厳格な予防措置を実施すると約束している。観客は会場に来るときにはマスクを着用しなければならないが、観客席ではそれを外すことを許される。観客同士の間に距離を取れるよう、多くの席は空席のままとなる。プレーヤーとスタッフはウイルス検査を受けた上でコート外でソーシャルディスタンスのルールをしっかりと守なければならず、定期的に体温チェックも受ける。
「テニス界全体がベルリンとこの大会に注目することになるでしょうから、参加者とスタッフ全員がお手本としての自分たちの立場をしっかり自覚していなければなりません」と主催者のエドウィン・ヴァインドルファー氏はコメントした。
この大会の出場者には、アドリア・ツアーにも参加していたがウイルス検査で陰性だったドミニク・ティーム(オーストリア)とアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が含まれている。彼らはソーシャルメディアを通してジョコビッチの大会を批判したニック・キリオス(オーストラリア)を始め、ヤン レナード・ストルフ(ドイツ)、ヤニク・シンネル(イタリア)、トミー・ハース(ドイツ)と一緒にプレーすることになる。
女子の部では、エリナ・スビトリーナ(ウクライナ)、キキ・バーテンズ(オランダ)、ペトラ・クビトバ(チェコ)、ユリア・ゲルゲス(ドイツ)、カロリーヌ・ガルシア(フランス)、アンドレア・ペトコビッチ(ドイツ)が参戦する。
男女ともに同じプレーヤーが、ベルリンでのグラスコートとハードコートの両大会に出場することになる。(C)AP(テニスマガジン)
※写真は「アドリア・ツアー」ベオグラード大会でのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)(Getty Images)
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