あなたはどちらのリターンサイドで戦うべきか? デュースサイドとアドバンテージサイドについて考える
3|視野が広くとれて、心地よくプレーできるのはどちらのサイドか?
自分にとってデュースサイドとアドサイド、どちらがリターンしやすく、また戦っていて心地よいかを考えてみよう。プレーはもちろんだが、身体の向き、使い方、見える景色などは結構違うものだ。
中でも、構えた際の視野の広さは重要。デュースサイド、アドサイドで、どれだけ視野の広がりに違いがあるか。肩越しにボールを、そして同時に相手を見るため、そこからの打ちやすさを含め、得手不得手はないか。相手の前衛がしっかりと見えるサイドのほうが望ましい。
男子の高いレベルでは、リターン後のボールをどちらで打ちたいか、という声も多かった。相手がサーブ&ボレーを仕掛け、ファーストボレーで返球してきたところまで考え、次の一発をフォアハンド(デュースサイド)で打ちたいか、バックハンド(アドサイド)で打ちたいか。このときも視野の広がりというのはポイントになる。
サイドによって目に入る景色は違う。どちらのサイドが自分に合っているか?
Voice
「慣れもあるけれど、フォア側か、バック側か、どちらのほうがしっかりとボールを見ることができるか」(一般)
「一般プレーヤーは自分が打つことに一生懸命な人が多いけれど、相手の動きを見やすいサイドがいいと思う」(指導者)
「相手前衛の動きを見て、打つコースを変えやすいのはフォアか、バックか、フォアならデュースサイドがいいし、バックならアドサイドだと思う」(プロ)
「肩越しにボールを見ると視野が狭くなる人が多い」(指導者)
奥 大賢&長尾克己(2016年全日本テニス選手権ダブルス優勝)(※テニスマガジン2016年10月号から)
アドサイド/長尾克己
「デュースサイドはまず確実にというイメージがありますから、安定感のある奥選手が適任。ゲームの1ポイント目は手堅くいきたいですから。アドサイドはゲームポイントがかかることが多く、よりチャレンジできるサイドと感じています。バックの逆クロスがそれほど得意ではないし、勝負をかける点で自分はアドサイド向きだなと。ただ、デュースサイドで勝負、アドサイドで堅実にという逆の考え方もあるとは思います」
デュースサイド/奥 大賢
「僕は一発勝負のタイプじゃなく、安定してリターンを打てるほう。デュースサイドは15-15、30-30などイーブンのときが多いので、そういう意味では合っているかもしれません。フォアハンドのクロスラリーは得意だし、バックハンドも逆クロスは苦にしないですし。さらにワイドに打たれたときのフォアのストレートも大きな武器ですから、やっぱりデュースサイド向きなのかなと思います」
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