あなたはどちらのリターンサイドで戦うべきか? デュースサイドとアドバンテージサイドについて考える

2|安定派と勝負派でサイドが違う? ゲームポイントをどう奪うか

 デュースサイドとアドサイドでは迎えるポイントが違う。デュースサイドは言うまでもなく1ポイント目であり、それを含めて15ー15、30ー30など、イーブンで迎える場合が多い。

 逆に、アドサイドはイーブンで迎える場面がない。リードしているか、されているか、どちらかでのリターンとなる。また、15ー40/40ー15しかゲームポイントがかからないデュースサイドに対し、アドサイドはゲームポイントがかかる場面が多い。イーブンスコアが多いデュースサイドに安定、堅実派のプレーヤーを置き、勝負強いプレーヤーをアドサイドに置いたほうがいいという声が多いのは、そうした理由からだろう。デュースサイドでミスの少ない堅実なプレーで先にリードを奪い、アドサイドで勝負をかけるという考え方だ。

 リスクを抑えて次に「つなげる」プレーをするのがデュースサイド、リスクをかけてでも「決める」プレーをするのがアドサイドの役割――勝負強いほうがアドサイドにいるほうが、相手サーバーに与えるプレッシャーも大きくなるというものだ。

 ただ、これに「まったくの逆」と異を唱える声も当然ある。ゲームポイントはもちろん大事だが、それも先にリードしてこそ訪れるもの。先手必勝が重要で、だからデュースサイドこそ勝負強いプレーヤーを置き、ゲームポイントがかかるアドサイドこそミスの少ない安定感のあるプレーヤーで確実にポイントを奪いにいくということだ。

Voice

「得意不得意がないなら、リターンがうまく、プレッシャーの強いほうにアドサイドを任せるほうが多い」(指導者)

「せっかく追いついて先にリードしたいとき、一発のエース狙いでミスをされると萎える。だから僕がデュースサイドになった」(一般)

「ゲームポイントがかかるアドサイドが重要なのはわかるけど、先行したいならアドサイドよりもデュースサイドのほうこそ重要になる」(プロ)

「デュースサイドはゲームをつくれる引き出しが多いプレーヤー、アドサイドはゲームを決められる決定力のあるプレーヤーがうまく合うと思う。決め球を持っているプレーヤーはアドサイドに置きたい」(指導者)

「フォアサイドは思い切りのいい選手、アドサイドは安定感のある選手が向いていると思う」(プロ)

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