準々決勝で注目のロシア対決!「やってみないとわからない」ルブレフ、「全力で倒しにいく」メドベージェフ [オーストラリアン・オープン]

4回戦を勝ち抜いたメドベージェフとルブレフ

 2月17日(水)に行われるオーストラリアン・オープン男子シングルス準々決勝で、第4シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)と第7シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)の”ロシア対決”が実現した。2人は大会直前のATPカップでロシアを優勝に導くなど好調を維持。ここではその実績やお互いの存在についてどう思っているのかを紹介する。

 ATPツアーでの過去の対戦成績はメドベージェフの3戦全勝で、2019年の2度の対戦と2020年USオープンの準々決勝とすべてでストレート勝ちをおさめている。2016年にはハンガリーのチャレンジャー大会でも対戦し、メドベージェフがストレートセットで勝っていた。

 ともに2014年にプロ転向。ルブレフ2014年にチャレンジャー大会を中心に戦いITFのジュニアランキングトップとなり、2015年からATPツアーにシフトしていった。メドベージェフは2015年にはまだチャレンジャー大会が中心で、2016年から徐々にATPに移行していった。

 直近で大きなインパクトを残しているのはメドベージェフだ。2020年11月のATPファイナルズでノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ドミニク・ティーム(オーストリア)を次々に倒して衝撃の優勝を成し遂げた。

 ただ、ルブレフもトップ10から何度も勝利を挙げており、2019年にシンシナティでロジャー・フェデラー(スイス)をストレートで倒したこともある。

 今大会で4回戦を終えたあと、23歳のルブレフが、2月に25歳になったばかりのメドベージェフとどのような関係で成長してきたのかを語った。

「ジュニア時代はダニールとはあまり対戦しなかった。U10のときはロシア国内で対戦したと思うけど、ダニールがU14のとき僕はU12だった。U16のとき対戦はしてないけど、ロシア代表ではダニールやカレン・ハチャノフ(ロシア)と一緒に入っていたのは憶えている。U18では僕がITFツアーから早くいなくなってしまったから、そこでもほとんど対戦していない。ATPツアーでは僕が先に出てきたけど、彼は2019年ブレイクして今はトップ選手になっているね。ジュニアの頃はあまり意識しなかったけど、今トップ選手に成長した彼からは学ぶことが多い」

 プロ転向以降、ルブレフはメドベージェフに4戦全敗だが、試合は始まってみないと分からないという。 

「ダニールと昨年対戦したが(USオープン6-7(6) 3-6 6-7(5)で敗戦)、それはもう過去のこと。そこから学ぶことはあるけど、次は新しいストーリーで新しい試合。今回の試合がどうなるか、やってみないと分からない。お互いにプレースタイルを知っているけど、やってみて、雰囲気を感じて、自分のフィーリングがどうかをみて、そこから試合に適応していくんだ」

 一方、メドベージェフは対戦を迎えるに当たっての気持ちを口にした。 

「他の選手はどうか知らないけど、95%の確率で試合までにアンドレイと話すと思うよ。今後のキャリアでも彼とはあと10回くらいは対戦するだろう。15勝0敗とか大差がつくことはないと思う。試合前に話すけど、試合では全力で相手を倒しにいく。真剣勝負だから言い合うこともあるかもしれないけど、試合が終わればいい友人だ。ライバル関係というのはないと思う」

 仲のよさは試合内容にはまったく影響しないという。

「正直、仲がいいとか悪いということは試合に関係ない。テニスコートでは全力で勝とうとするもの。友達だからと相手に2ゲームリードしたところで“2ゲームを上げるよ”なんてことはあり得ない。彼も同じだろう。酷い喧嘩でもしない限りは、負けたほうが残念な気持ちもあるだろうけど、勝ったほうを称えて、また次の戦いに向かうだろう」

 昨年から続くマッチ18連勝のメドベージェフを、現在マッチ9連勝中のルブレフが止められるか? 絶好調の2人の激突から目が離せない。(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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