膝の問題を理由にフェデラーがトロントとシンシナティの大会を欠場、USオープン出場に暗雲

ロジャー・フェデラー(スイス)が木曜日、来たるトロントとシンシナティで開催されるハードコート大会への出場を取り消した。彼は手術を受けた膝に関わる長引く問題を理由として挙げており、USオープン出場にも疑問が投げかけられた。
日曜日に40歳の誕生日を迎えるフェデラーの欠場は、ふたつの大会から別々に発表された。フェデラーはこれに先立ち、グラスコートシーズンの間に「膝の問題がぶり返した」ため東京オリンピックに参加しない決断を下していた。
7月8日にウインブルドン準々決勝でホベルト・フルカチュ(ポーランド)に敗れて以来、フェデラーは大会に出場していない。
トロントの大会は月曜日から始まり、シンシナティは8月16日からスタートする。これらの大会は伝統的に、USオープンに向けた主要な前哨戦と見なされている。今年最後のグランドスラム大会であるUSオープンは、8月30日に開幕する予定になっている。
ツアー通算103勝を挙げているフェデラーはトロントで2度タイトルを獲得し、シンシナティでも7度の優勝経験を誇っている。
同日にはフェデラー以外にも東京オリンピックで金メダルに輝いたアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、ウインブルドン準優勝者のマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)、東京オリンピック銅メダリストのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)、地元選手のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)がトロントの大会を欠場することが明らかとなった。またこれに先立ち、世界ナンバーワンのノバク・ジョコビッチ(セルビア)は先月の時点で出場を取り消していた。
2020年に右膝手術を2度受けたフェデラーは、1年以上戦線から離れていた。彼はフレンチ・オープンでグランドスラム大会に戻り、そこで3勝を挙げたあとに4回戦を前に棄権を決めた。フェデラーは体を休めてグラスコートシーズン、特にウインブルドンのために準備を整えたいと棄権の理由について説明した。
6月後半のオールイングランド・クラブでのプレー前にオリンピックについて尋ねられたフェデラーは、スケジュールについて結論を出すにはウインブルドン終了を待つ必要があると答えていた。
その際に彼は、「過去には、間違いなくもっと簡単だった。現時点では、状況は以前ほどシンプルではない。年齢を重ねるにつれ、より厳選するようにしていかなければならない。すべてでプレーすることはできないんだ」と話していた。
のちにソーシャルメディアでオリンピック欠場について投稿したとき、フェデラーは「僕は夏の終わりにツアーに戻れるよう、すでにリハビリを開始している」と綴っていた。
ここ十数年に渡って男子テニス界のトップに君臨しているフェデラー、ラファエル・ナダル(スペイン)、ジョコビッチの『ビッグ3』は今、3人揃ってグランドスラム大会獲得タイトル数「20」で男子の最多記録を分かち合っている。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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