第5セットを取り、ワウリンカがメドベージェフに競り勝つ [オーストラリアン・オープン]
「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月20日~2月2日/ハードコート)」の大会8日目、男子シングルス4回戦。
第4セットのタイブレークが終わったとき、スタン・ワウリンカ(スイス)は人差し指で右のこめかみを叩いた。これは彼のお決まりの祝い方だ。おそらく彼は対戦相手を自分が望むところにいざなったと考えていたのだろう。そう、第5セットへと。
第15シードのワウリンカはその月曜日に劣勢を覆してUSオープン準優勝者のダニ―ル・メドベージェフ(ロシア)を6-2 2-6 4-6 7-6(2) 6-2で倒し、彼が2014年に優勝した場所であるメルボルン・パークで準々決勝に進出した。
これはワウリンカにとって、キャリア51回目の5セットマッチだった。そしてこれは男子テニス史上の記録の中で6番目に多い数字だ。彼はこの日のものを含め、そのうち29回で勝利をおさめた。第4シードのメドベージェフのほうは、今や5セットマッチでの戦績は0勝6敗となった。
「もちろん一度も勝っていないというのはいい気分じゃない」とメドベージェフはコメントした。
こういう試合に勝つには、年齢と経験が必要なのだ。
「僕にはあと…何年かはわからないが、あまり多くの年月は残っていない」とワウリンカは語った。「だから残された時間を最大限に活かしたいんだ」。
ワウリンカは34歳、メドベージェフは23歳だ。これまでにグランドスラムで3つのタイトルを保持しているワウリンカは今、18度目のグランドスラム準々決勝に向かおうとしている。メドベージェフがその段階に至った唯一の機会は昨年9月のUSオープンで、その際に彼は最終的にラファエル・ナダル(スペイン)に――やはり5セットで――敗れたものの、決勝への道のりでワウリンカを倒していた。
この試合は第4セットに終わりにかかっていたが、ワウリンカはタイブレークの最後の3ポイントを連取してそのセットを奪取した。
メドベージェフはそこからしおれ始め、ある時点では13ポイントのうち12ポイントを落とした。この時間帯にはメドベージェフのフォアハンドのアウトで終わった、最終セット最初のゲームでのブレークも含まれていた。
水曜日に行われる予定の準々決勝で、ワウリンカは第7シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と対戦する。ズベレフは6-4 6-4 6-4で勝利をおさめ、第17シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)のこのところの15連勝に終止符を打った。
22歳のズベレフはオーストラリアン・オープンでは初の、グランドスラム全体では3度目のベスト8進出を決めた。
ドローの同じサイドのそのほかの準々決勝は、フレンチ・オープン準優勝2回のドミニク・ティーム(オーストリア)対ラファエル・ナダル(スペイン)だ。第1シードのナダルは同日のナイトマッチで、第23シードのニック・キリオス(オーストラリア)に6-3 3-6 7-6(6) 7-6(4)で競り勝った。
火曜日に行われる男子準々決勝は、前年度覇者で第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)対第32シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)対世界ランク100位のテニス・サングレン(アメリカ)だ。
月曜日に第10シードのガエル・モンフィス(フランス)を6-2 6-4 6-4で倒したあと、第5シードのティームはくつろいでナダル対キリオスをテレビ観戦すると言った。偵察という目的もあるのだろうが、それはエンターテインメント的な価値を期待しているからでもある。
6月のフレンチ・オープンでナダルに2年連続で決勝での敗戦を喫したティームは、ウインブルドンとUSオープンでは1回戦負けし、2019年の残りのグランドスラム大会で1試合にも勝っていなかった。しかし今の彼は、メルボルン・パークでは初となる準々決勝に駒を進めた。
(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真は試合後のスタン・ワウリンカ(スイス/右)とダニール・メドベージェフ(ロシア)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 27: Stan Wawrinka of Switzerland shakes hands with Daniil Medvedev of Russia at the net following their Men's Singles fourth round match on day eight of the 2020 Australian Open at Melbourne Park on January 27, 2020 in Melbourne, Australia. (Photo by Daniel Pockett/Getty Images)
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