「ワールドカップはひとつで十分だ」ナダルがITFとATPに歩み寄りを求める

 世界2位のジョコビッチを含む他の選手たちも、テニス界のトップに立つ者たちに1つの大きな大会を開催するべきと主張している。

 ジョコビッチはマドリッドで行われたデビスカップ決勝とATPカップのスタート時に「男子テニス界には、どんな名前であろうとかまわないが1つのスーパーなワールドカップイベントがあればいい」と語っている。

「残念ながら、来年はふたたび2つの団体戦が行われるだろう。だが、デビスカップのITFとATPが素早く連係すれば、2022年には1つの大会にすることができるはずだ。そうなることを願っているよ。両大会にトッププレーヤーが参加するのは厳しいからね。そして2大会の間にはわずか6週間しか空いていない。お互いにマーケティング、大会の意義や価値などにおいて助け合っているとは言えない状況だ」と2010年にセルビアをデビスカップ優勝に導いたジョコビッチは主張した。

 デビスカップは1900年以来、様々なフォーマットで開催されきた。そしてITFは昨年、10ヵ月間に及ぶホーム&アウェーの大会方式から、1都市開催の大会に変更したばかりだ。

 今年新設されたATPカップでは、集中開催のフォーマットが同様に取り入れられた。さらに、コートサイドにチームゾーンを設け、コーチと監督やチームメイトがコート上でプレーする選手をサポートできる新たなシステムを導入した。

 33歳でグランドスラム優勝19回を誇るナダルは、年間スケジュールの中でどこにワールドカップ方式の大会が当てはまるかという問いに対して明言を避けた。

「自分の個人的な真意を語ることはできない。今の時点で話しても意味がないから。そんなに簡単な問題じゃないんだ。よく話し合う必要があるだろう」

(APライター◎ジョン・パイ/構成◎テニスマガジン)

※写真はラファエル・ナダル(スペイン)
SYDNEY, AUSTRALIA - JANUARY 12: Rafael Nadal of Spain talks during a press conference following his final singles match against Novak Djokovic of Serbia during day 10 of the ATP Cup at Ken Rosewall Arena on January 12, 2020 in Sydney, Australia. (Photo by Cameron Spencer/Getty Images)

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