審判の呼びかけを無視してコートから去ったアザレンカが「コートに出ていくべきではなかった」と声明文で弁明 [マイアミ・オープン]

写真はビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦の「マイアミ・オープン」(WTA1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月22日~4月3日/賞金総額836万9455ドル/ハードコート)の女子シングルス3回戦で16歳のリンダ・フルヴィルトバ(チェコ)に2-6 0-3とリードされたところで唐突に棄権した第12シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)が声明文を発表し、やや曖昧な言い回しで理由を説明した。

 アザレンカは唐突に棄権を告げるとあっという間にコートから去り、審判を驚かせていた。

 主審はトレーナーを呼んで治療と診察を受けられるようにするため「ビカ(アザレンカの愛称)、待ちなさい」と立ち去ろうとするアザレンカに声をかけたが、彼女はその言葉を無視して瞬く間にコートをあとにした。驚くフルヴィルトバと握手し、審判にも握手の手を差し伸べてはいたものの、審判の呼びかけを完全に無視したアザレンカの態度に試合を放映していたアメリカのテレビ解説者は、「経験ある選手でありながら、非常に敬意を欠いた行為」と批判していた。

 ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したフルヴィルトバにとっては奇妙な形で初のトップ20に対する勝利が決まったが、彼女は試合後に「ビカと対戦するというのは間違いなく素敵なことだったわ。彼女は私小さい頃から憧れてきた選手であり、私にとって尊敬すべき選手のひとりだったから。だから彼女と一緒にコートに立てたことは光栄だわ」とアザレンカに敬意を示した。

「(今日は)彼女は最高のテニスをしていないことは見て取れた。もちろんこんな形で終わりたくなかったけど、早く彼女の具合がよくなるよう祈るわ」

 試合後の記者会見を行わなかったアザレンカは、日曜日の夜に大会を通して以下のような声明文を発表した。

「私は今日、コートに出ていくべきではありませんでした。私の個人的生活において、ここ数週間は途轍もなくストレスに満ちたものでした。この前の試合で多くのエネルギーを搾り取られていましたが、私は最初の試合で窮地から抜け出す手助けをしてくれた素晴らしい観客たちの前でプレーしたかったのです。コートに出ていきトライしたかったのですが、それは間違いでした」

 初戦だった2回戦でエカテリーナ・アレクサンドロワ(ロシア)を6-4 2-6 7-6(5)で切り抜けていたアザレンカは棄権の原因を明確に説明することなくこう述べたあと、さらに以下のように続けた。

「私は休息を取り、戻ってこられるよう願っています。私を応援してくれていた素晴らしいファンたちに申し訳なく感じています。あなたたちの存在が、私がコートに出ていくことを決めた唯一の理由だったのです。私は常にチャレンジと競技のプレッシャーを楽しみにしていますが、今日は手に余りました。私はこの経験から学ばなければなりません。対戦相手を称え、彼女のこの大会でこれからと、彼女のプロキャリアのスタートに幸運を祈ります」

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles