“ATPツアー史上もっとも背の高い決勝”でオペルカがイズナーを倒して今季2勝目「彼は僕のアイドルだった」 [US男子クレーコート選手権]
ATPツアー公式戦の「Fayez Sarofim & Co. US男子クレーコート選手権」(ATP250/アメリカ・テキサス州ヒューストン/4月4~10日/賞金総額66万5330ドル/クレーコート)の男子シングルス決勝で、第3シードのライリー・オペルカ(アメリカ)が第4シードのジョン・イズナー(アメリカ)との地元勢対決を6-3 7-6(7)で制して今季2勝目を挙げた。
24歳のオペルカがATPツアーのシングルスでタイトルを獲得したのは2月のダラス以来でキャリア4度目だが、クレーコートでは初めてとなる。
ともに2mを超える長身で高い位置から繰り出されるサービスを武器とするふたりは、オペルカが10本にイズナーは8本と比較的サービスエースが少なかったが、この試合で互いに70%以上の確率でファーストサーブを入れた。ATP(男子プロテニス協会)によれば身長211cmのオペルカと同208cmのイズナーの対決は、ATPツアー史上『もっとも背の高い決勝』だった。
「彼(イズナー)は子供時代の僕のアイドルだった。彼に会ったこともないうちから、僕は彼が好きだったんだ。でもそれから僕らは本当にいい友達になり、ツアーで多くの時間を一緒に過ごしている。僕は今、彼のことがかつてよりも一層好きだよ」とオペルカは表彰式の際に先輩であり同胞でもあるイズナーについて語った。
「彼は僕にとってだけでなく、テイラー・フリッツ(アメリカ)、フランシス・ティアフォー(アメリカ)、トミー・ポール(アメリカ)などにとっても素晴らしいお手本なんだ。皆が同じことを言っている。彼は長いこと、本当に素晴らしい競技者であり続けているからね」
同じくATPによると、オペルカとイズナーは“サービスでしか知られていない選手”という意味でお互いを『サーブボッツ(Serve+Robots)』(サーブのロボット)と呼んで茶化し合っているのだという。しかし13回のブレークポイントがあったこの試合で勝負を分けたのは、リターンやパッシングショットなどサービス以外の要素だった。
唯一のブレークに成功して第1セットを先取したオペルカは、お互いにキープし合って突入した第2セットのタイブレークで一時4-6とセットポイントを握られながらも巻き返してストレートで試合を締めくくった。両者はこれがツアーで6度目の対戦だったが、初対決で敗れたオペルカが5連勝を飾った。
「僕らはもう何度も対戦してきたけど、彼は僕を倒し続けている。これに関して言えば、僕は君のことが大嫌いだね!」とイズナーは表彰式でジョークを言った。
「でも、君と決勝で対戦できるのは素敵なことだ。とてもユニークだと思う。言うまでもなく、ライリーと僕には多くの類似性がある。でも僕は彼よりずっと歳を取っていて、彼にはツアーでのずっと長い未来がある。だから僕にとって、君と決勝で当たれるというのは本当に特別なんだよ」
写真◎Getty Images
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