ワイルドカードで出場のティームは復帰後3連敗 [エストリル・オープン]

写真は復帰後3連敗を喫したドミニク・ティーム(オーストリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ミレニアム・エストリル・オープン」(ATP250/ポルトガル・エストリル/4月25日~5月1日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス1回戦で、長いケガからのカムバックを目指しているドミニク・ティーム(オーストリア)はバンジャマン・ボンジ(フランス)に3-6 6-7(9)で敗れた。

 USオープン優勝者のティームにとっても、10ヵ月近い戦線離脱から復調するのは一筋縄ではいかないようだ。右手首のケガから回復して今大会にワイルドカード(主催者推薦枠)で今季2度目のATPツアーに臨んだティームは、またも初戦で敗退することになった。持前のパワフルさは健在だがショットの正確さを欠いて多くミスを犯して第1セットを落としたティームは、第2セットで徐々に体勢を立て直して勝負をタイブレークに持ち込んだ。

 しかしタイブレーク5-6からのマッチポイントを凌いでセットオールに追いつくチャンスを手にしていたティームは重要な瞬間をものにできず、最後は自らのアンフォーストエラーで競り合いを落とした。

 大会前にティームは、「もう痛みはない。非常に心地いいよ。ジョン・ミルマン(オーストラリア)に対する試合はよかった。激しく戦うことができたからね。2時間半の戦いで肉体的な問題は何もなかった。言うまでもなくテニスのプレー面では多くの部分が完璧でないけど、それは予想通りだ」と話していた。

 一方で現在キャリア最高の世界ランク58位につけている25歳のボンジは2月にシェルブールのチャンジャー大会で優勝し、ATP250のマルセイユでは準決勝に進出していた。

 これまではツアー下部の大会でプレーすることも多々あったボンジは勝利後、「ティームのような素晴らしい選手と対戦でき、勝つことができて本当にうれしいよ」と感激を口にした。

 ボンジは次のラウンドで、予選勝者のピエール ユーグ・エルベール(フランス)を6-2 6-4で破って勝ち上がった第8シードのセバスチャン・コルダ(アメリカ)と対戦する。

「彼(エルベール)は難しい相手だ。彼からどんなプレーが飛び出すかは決してわからない。彼はサーブ&ボレーをし、後ろかもいいプレーをする。非常に難しいよ。自分のプレーぶりには満足している。僕にとって、素晴らしい試合だった」とコルダは試合後にコメントした。

 コルダは2022年のここまでを振り返り、「ここまではなかなかよいよ。僕は多くを学び、多くの競った試合を戦った。僕は今、次のステップを踏もうしているところだ。辛抱強くハードワークを積み続けていれば、それはいずれやってくるだろう」と語った。

 そのほかの試合ではディフェンディング・チャンピオンで第6シードのアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)、セバスチャン・バエズ(アルゼンチン)、リシャール・ガスケ(フランス)、予選勝者のウーゴ・デリエン(ボリビア)とパブロ・クエバス(ウルグアイ)、ラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のカルロス・タベルネル(スペイン)が2回戦に駒を進めた。

 第7シードのトミー・ポール(アメリカ)はガスケに5-7 2-6で敗れ、初戦でシードダウンを喫した。

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写真◎Getty Images

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