「僕はテニスで世界の平和に貢献したい」ロシアのルブレフが思いを語る [ハンブルク・オープン]

ハンブルク市内で撮影を行ったアンドレイ・ルブレフ(ロシア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ハンブルク・ヨーロピアン・オープン」(ATP500/ドイツ・ハンブルク/7月17~23日/賞金総額191万1620ユーロ/クレーコート)の男子シングルスに第2シードで出場したアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が記者会見で語った。

――ウインブルドンの賞金を、戦争の被害者たちに寄付するというアイディアがあった。ロシア人の選手たちの間で、このようなことは話し合われているのか?

「まず、聞いてくれてありがとう。僕は選手協会に入っていないから、そこでどんな話し合いが行われているのかわからない。ウインブルドンの開催期間、何度も電話で選手同士で話したよ。平和であるために、何か行動を起こすことがどれほど重要なのか、何人かのグループの選手で話し合った。少なくともテニスの競技面で何か助けになることがあるとウインブルドンに提案したが、まったく相手にされなかった。つまり、ウインブルドンは何も助けたいという意志がなかった。僕はテニス選手だから、テニスというプラットフォームを利用して、世界中が平和であること、そのためにお互いに助け合いたいと思っていることを示すことができる。僕はテニスをプレーすることで、助けになることがあると思っている」

――今日はハンブルク・オープンのキッズデー。プロになりたい子供たちに何かアドバイスをもらえる?

「子供たちにアドバイスするのは簡単じゃないんだ。テニスだろうと、他のスポーツだろうと我慢強くあるべきということ。そして常に謙虚であり、いい人間であろうと意識すること。そして子供たちの両親には、子供たちにたくさん愛情を与えて欲しい。プレッシャーは与えず、彼らのことをよく理解して、友人のように接して、やりたいことを自由にやらせることだ。テニスをしたいのならさせるべきだし、テニスがしなくないのなら強制すべきじゃない。一緒に子供がやりたいことを見つけるんだ」

――ウインブルドンの期間中はどこでどんな風に過ごしていたんだ?

「ハレの大会で負けてから少し休養していた。その週はそのまま休んで、そこから3週間準備期間に入った。そして先週はバスタッド(スウェーデン)、今はここハンブルクにいる」

――この大会が今年から女子の大会と合併しているが、昨年までと何か違いを感じる?

「今のところ違いに気付かなかった。もちろん、女子選手がいることには気付いていたよ。でも、昨日も今日も練習コートはいつも通りに割り振られているし、何も問題はない。他の選手とコートをシェアする必要がなく、それが一番重要だと思っている。大会が合併して練習コートが足りなくなることもあるからね。コートをシェアしたり、朝早い時間に練習を強いられるなど、あまり心地よくないこともあるからね。大会が合併しても、誰でも自由に練習できるなら、素晴らしい。今はそういう状況だと感じている」

――大会の雰囲気はどう?

「いいね。どちらにしても自分のチームは変わらずに帯同している。男子だけの大会でも女子も一緒でも自分のやるべきことは変わらない。レストラン、ホテル、プレーヤーズラウンジでは男女が両方入り混じっているけど、その他のことは変わらない」

――君は先日ドミニク・ティーム(オーストリア)と練習して、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)とも仲がいい。2人とも今苦しい状況だが、彼らを勇気づけるのにどんな言葉をかける?

「ドミー(ティーム)は、ようやく痛みなくプレーできるようになってよかった。できるだけたくさんプレーして、恐れなく戦えば一歩ずつ戻ってくるはずさ。先週はバスタッドで、彼はロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)を倒すなど2勝した。次の大会はさらによくなるだろうし、近いうちにトップ選手たちとタイトルを争うことを願っている。サーシャ(ズベレフ)に関しては、パリでケガを負った姿を見るのは本当に本当に心苦しいものだった。できるだけ早く復帰できるように祈っている。その他のことに邪魔されることなく戻ってこられることを願うばかりだ。復帰後は今回のような大ケガがなく、キャリアをまっとうできればいいね」

――今後3日間はかなりの暑さになると言われている。暑さ対策でどんなことをしている?

「僕は特に何も対策していないよ。いつも通りにやるだけさ。暑さもテニスのうちだ。明日の天気をコントロールすることなどできないからね。バスタッドでは雨も降ったし、日が沈んでボールが見えづらく、風も強かった。一気に3つのことが起きたけど、どうすることもできない。でも、それもテニスのうちで対処するしかないんだ」

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写真◎Getty Images

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