ATPファイナルズ初出場の望みを残すフリッツがまず1勝「とにかく自分自身のプレーに集中している」 [パリ・マスターズ]

写真はテイラー・フリッツ(アメリカ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/10月31日~11月6日/賞金総額600万8725ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス1回戦で、第9シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)がアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)を7-5 6-2で下して大会をスタートした。

 第5ゲームで先にブレークされながら挽回して第1セットを先取したフリッツは第2セットも2-0とリードしながら2-2追いつかれたが、重要な瞬間にレベルを引き上げダビドビッチ フォキナの挑戦を退けた。

「勝てて本当にうれしい。彼は手強い相手だ。彼は両サイドに武器を持っているし、非常に俊敏で安全にプレーできる場所がない。彼は凄いショットを打つし、僕にも2度勝ったことがある。今日は堅実なプレーをして勝つことができて本当によかったよ」とフリッツは試合後にコメントした。

 この勝利でフリッツは、イタリア・トリノで開催される世界トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」出場の可能性を維持した。25歳のフリッツは出場権を争うレースランキング(Race To Turin)で8位につけており、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)かフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)を追い抜いて出場権を得るチャンスを手にするには少なくとも決勝に進出しなければならない。

 フリッツは次のラウンドで、今大会を最後に引退する意向を表明しているジル・シモン(フランス)と対戦する。ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した37歳のシモンは1セットダウンから巻き返し、元世界ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)を4-6 7-5 6-3で破って勝ち上がった。

「今はとにかく目の前のこの大会で、自分自身のプレーに集中している。今年は大会で何試合か勝ち上がっていく中で調子を上げていったと感じているから、早いラウンドに集中するようにするよ」とフリッツは語った。

「もちろん今でもトリノは視野に入っているけど、ほかにできるはずだったことはない。僕は東京で勝ったけど、フェリックスは本当にいいプレーをしているから今のポジションに値する。でも間違いなく僕は今週、彼の座を奪うようトライするよ」

 この日プレーしたフリッツ以外のシード勢は第12シードのキャメロン・ノリー(イギリス)と第16シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)が2回戦に駒を進めたが、第11シードのヤニク・シナー(イタリア)と第15シードのマリン・チリッチ(クロアチア)は敗れた。

 ロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)がチリッチを6-4 6-4で退け、予選勝者のマルク アンドレア・ヒュスラー(スイス)はシナーを6-2 6-3で倒してそれぞれシードダウンを演じた。

 そのほかの試合ではカレン・ハチャノフ(ロシア)、アレックス・デミノー(オーストラリア)、マキシム・クレッシー(アメリカ)、日本の西岡良仁(ミキハウス)、ジョン・イズナー(アメリカ)、ワイルドカードを得て参戦したリシャール・ガスケ(フランス)、予選勝者のミカエル・イーメル(スウェーデン)、ニコラス・バシラシビリ(ジョージア)が初戦を突破した。

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写真◎Getty Images

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