エース対決でチョリッチがティームを倒し、2019年優勝国クロアチアが3勝1敗でオーストリアに勝利 [デビスカップ]

写真はファイナルズ進出を決めたクロアチア代表チーム(Getty Images)


 男子テニスの国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten」ファイナルズ予選「クロアチア対オーストリア」(2月4、5日/クロアチア・リエカ/室内ハードコート)が終了し、第1シードのクロアチアが3勝1敗でオーストリアを下してファイナルズ進出を決めた。

 初日のシングルスで2勝して王手をかけていたクロアチアは2日目の最初に行われたダブルスで敗れたが、続くシングルスのエース対決でボルナ・チョリッチ(クロアチア)がドミニク・ティーム(オーストリア)を7-6(3) 6-2で倒して勝利を決めた。

 まだ手首のケガから復帰途上にあるティームは前日にもボルナ・ゴヨ(クロアチア)に3-6 6-7(2)で敗れており、チームに勝ち星をもたらすことができなかった。

「とても失望している。今日の試合もそうだけど、僕はチームのために1勝もできなかった。1-3で負けたうちの2敗を僕が喫してしまった訳だからいい週末じゃなかったし、今はかなり落ち込んでいるよ」とティームは嘆いた。

 オーストリアはダブルスでアレクサンダー・エルラー/ルーカス・ミードラー(オーストリア)がダブルス世界ランクで格上のイバン・ドディグ/ニコラ・メクティッチ(クロアチア)を6-3 7-6(11)で破る番狂わせを演じたが、チョリッチがその流れを食い止めた。

「簡単ではなかったけど、それがデビスカップだということはわかっていた。これがテニスであり、何が起こってもおかしくないからね」とチョリッチは母国の勝利を決めたあとに語った。

「ダブルスのあと、僕には準備ができていた。かなり緊張していたけど、試合のために準備をする時間はあった。コートに出たら素晴らしいプレーができたよ」

 殊勲の勝利を挙げたダブルスのおかげで勝負を最終試合に持ち込むチャンスを手にしたティームは一貫性のあるプレーができず、安定したプレーを見せたチョリッチとは対照的に38本のアンフォーストエラーを犯した。

 先にブレークして4-3とリードしたチョリッチは直後に追いつかれたあともつれ込んだタイブレークを危なげなく制して第1セットを先取し、相手のミスが増えた第2セットは特にピンチを迎えることなくストレートで決着をつけた。

「戦いを楽しんだし、母国の観客に応援されながらプレーできて最高だった。重要なポイントでいいプレーができたことに満足している。アグレッシブにプレーできたし、勝てて本当にうれしいよ」とチョリッチは試合後にコメントした。

 デビスカップは2019年から、国際テニス連盟(ITF)とスペインの元サッカー選手ジェラール・ピケによって設立された投資団体コスモスの協力によって開発された新フォーマットに変更されている。ITFは同社とのパートナシップ終了を発表したが、今年の大会は予定通り行われることになっている。

 24ヵ国がホーム&アウェー方式で争う予選ラウンドはベスト・オブ・3セットマッチで初日にシングルス2試合と2日目にダブルス1試合とシングルス2試合(先に3勝したチームの勝利)で行われ、各対戦に勝利した12ヵ国が同年のファイナルズに進出する。

 2年ぶりのファイナルズ進出を目指していたオーストリアは、ふたたび9月に行われるワールドグループⅠを戦うことになった。

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写真◎Getty Images

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