アルカラスがグラスコート大会初優勝、ウインブルドン前に世界ナンバーワンの座を奪回 [ATPロンドン]

写真はグラスコート大会での初優勝を飾ったカルロス・アルカラス(スペイン)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「シンチ選手権」(ATP500/イギリス・ロンドン/6月19~25日/賞金総額234万5130ユーロ/グラスコート)の男子シングルス決勝で第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が第7シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)を6-4 6-4で下し、グラスコート大会での初優勝を飾った。

 今季5勝はダニール・メドベージェフ(ロシア)と並び今季の男子ツアートップで、アルカラスはラファエル・ナダル(スペイン)とダビド・フェレール(スペイン)に続き3つのサーフェス(ハード、クレー、グラス)でATPツアーを制した3人目のスペイン人選手となった。

 重要なポイントで強さを発揮したアルカラスは直面した2つのブレークポイントをセーブし、各セットで一度ずつあったチャンスをしっかりものにして1時間39分で勝利を決めた。

「これは僕にとって大きな意味がある。初出場なのに、この素晴らしい大会で優勝できるなんて夢のようだ」とアルカラスは試合後のオンコートインタビューで語った。

「グラスコートでもいいレベルでプレーできることを知ることができた。そして言うまでもなく、どの大会でもチャンピオンになるというのは特別な気分だよ」

 ウインブルドン以外では初めてツアーレベルのグラスコート大会に臨んだアルカラスは今週まで同サーフェスでの戦績が4勝2敗だったが、ラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のアルトゥール・リンデルネック(フランス)に対する1回戦を第3セットのタイブレークを制してクリアすると試合を重ねるごとにリズムを掴んでいった。

 この勝利によりアルカラスは、週明けに更新されるATPランキングでノバク・ジョコビッチ(セルビア)から世界ナンバーワンの座を取り戻すことが確定した。今季に世界1位が入れ替わるのはこれで6度目となり、これは交代劇が7度あった2018年以降でもっとも高い頻度となる。

 トップシードとして臨むことになるウインブルドンについて聞かれたアルカラスは、「可能性はそれほど変わらない。ウインブルドンにはノバクが出るからね」と答えた。

「現時点で今週の初めよりも調子がいいのは明らかだ。ウインブルドン前にナンバーワンの座を取り戻せたことは余計にやる気が出るし自信にもなるけど、ウインブルドンをプレーするのに1位でも2位でもあまり変わらないよ」

 このあとに行われたダブルス決勝では、第2シードのイバン・ドディグ(クロアチア)/オースティン・クライチェク(アメリカ)がテイラー・フリッツ(アメリカ)/イリ・ラフェチュカ(チェコ)を6-4 6-7(5) [10-3]で倒して今季4勝目を挙げた。


男子ダブルス優勝のイバン・ドディグ(クロアチア/右)とオースティン・クライチェク(アメリカ)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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