ATPツアー公式戦「BNLイタリア国際」（ATP1000／イタリア・ローマ／5月7～18日／賞金総額805万5385ユーロ／クレーコート）の男子シングルス2回戦で第1シードのヤニク・シナー（イタリア）がマリアーノ・ナボーネ（アルゼンチン）を6-3 6-4で下し、ドーピング違反による3ヵ月の出場停止処分明けの初戦を勝利で飾った。

　シード勢は1回戦がBYEで免除されており、シナーはこの試合がクレーコートシーズン初戦だった。今季唯一プレーした1月のオーストラリアン・オープンで2連覇を達成した23歳のシナーは、昨年10月の上海から続いている連勝を「22」に伸ばした。

　第4ゲームでブレークしたリードを守って第1セットを先取したシナーは第2セット4-3から一度だけサービスダウンを喫したが、続く2ゲームを連取して1時間38分で試合を締めくくった。

「素晴らしい気分だ。この瞬間を長い間待ち望んでいた。戻ってくることができてとてもうれしい」とシナーは試合後のオンコートインタビューで語った。

「彼（ナボーネ）は特にこのサーフェスで本当に素晴らしい選手だ。僕はボールを動かそうと心掛けた。うまくできたりできなかったりだったけど、今日に関しては結果は問題ではない」

　シナーは次のラウンドで、第25シードのアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ（スペイン）を6-0 6-2で破って勝ち上がったラッキールーザー（欠場者が出たため本戦出場権を得た予選敗退選手）のイェスパー・デ ヨング（オランダ）と対戦する。

　この日プレーしたシナー以外のトップ10プレーヤーは第6シードのキャスパー・ルード（ノルウェー）と第7シードのアレックス・デミノー（オーストラリア）が初戦を突破したが、第4シードのテイラー・フリッツ（アメリカ）は同胞のマルコス・ギロン（アメリカ）に6-7(4) 6-7(3)で競り負けた。

　そのほかの試合では第11シードのトミー・ポール（アメリカ）、第17シードのフランシスコ・セルンドロ（アルゼンチン）、第19シードのトマーシュ・マハーチュ（チェコ）、第20シードのヤクブ・メンシク（チェコ）、第22シードのセバスチャン・コルダ（アメリカ）、第29シードのマッテオ・ベレッティーニ（イタリア）、第30シードのフベルト・フルカチュ（ポーランド）、ファビアン・マロジャン（ハンガリー）、ジャウメ・ムナール（スペイン）、ラッキールーザーのウーゴ・デリエン（ボリビア）、予選勝者のセバスチャン・オフナー（オーストリア）が3回戦に駒を進めた。

　第12シードのベン・シェルトン（アメリカ）がムナールに2-6 1-6で、第15シードのフランシス・ティアフォー（アメリカ）がオフナーに2-6 7-6(2) 3-6で、第16シードのアンドレイ・ルブレフ（ロシア）はマロジャンに5-7 6-4 3-6で敗れ、それぞれ初戦でシードダウンを喫した。

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