大坂なおみとガウフの再戦がUSオープン3回戦で実現の可能性
今年ふたつ目となるグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月31日~9月13日/ハードコート)の男女シングルスのドロー抽選が行われ、16歳のコリ・ガウフ(アメリカ)とグランドスラム優勝歴2回の大坂なおみ(日清食品)が3回戦でまたも対決する可能性が生まれた。
全米テニス協会(USTA)は通常のようにテレビ中継を通した派手な演出をせず、オンラインで静かに男女のドローを発表した。
アメリカ・ウィスコンシン州ケノーシャで黒人男性のジェイコブ・ブレイク氏が警官に銃撃された事件に抗議するために前哨戦の準決勝を棄権するという大坂の決断に続き、同大会の全試合が1日停止されたのと同じ日にドロー抽選は行われた。ウエスタン&サザン・オープンは今年、新型コロナウイルス(COVID-19)対策の一環でUSオープンと同じ会場で開催されている。
しかしながら大会の一時停止が人種差別と警察の不当な暴力にスポットライトを当てることになったため、大坂は金曜日に大会が再開したらプレーすると言って前言を撤回した。
USオープンは前哨戦に続き、月曜日から無観客で行われることになっている。
2018年USオープンと2019年オーストラリアン・オープンで優勝した大坂は、1年前のフラッシングメドウの3回戦でまだ15歳だったガウフを6-3 6-0で倒していた。
試合が終わると大坂は目に涙をためたガウフを抱擁して慰めの言葉をかけ、それからアーサー・アッシュ・スタジアムの観客に向けて話すよう彼女を促した。それは昨年の大会でもっとも記憶に残るワンシーンでもあった。
「正直に言うと、そのことについて彼女と話したことはないわ。ただそれが自然なことだったように感じられたし、いずれにせよ過去のことよ」と大坂は今週に話していた。
「あのことにこだわり続けるつもりはないし、彼女もそうだと思うわ。別に悪い意味じゃなく、ただあんなふうに誰かが台頭してくるのを目にするというのは素敵なことであり、あの瞬間は純粋な気持ちでただやったことだったの」
ふたりはオーストラリアン・オープンでもふたたび3回戦で対戦し、そのときにはガウフが勝った。
もし第4シードの大坂もしくはノーシードのガウフが準々決勝に進出したなら、そこでの対戦相手は第6シードでウインブルドン優勝歴2回のペトラ・クビトバ(チェコ)となる可能性がある。
シード選手が順調に勝ち上がった場合、女子シングルス準々決勝では第1シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)と第8シードのペトラ・マルティッチ(クロアチア)、第2シードのソフィア・ケニン(アメリカ)と第5シードのアーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)、そして、第3シードのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)と第7シードのマディソン・キーズ(アメリカ)が顔を合わせることになる。
パンデミック中に開催される今大会は欠場者が相次ぎ、女子のトップ10選手では世界ナンバーワンのアシュリー・バーティ(オーストラリア)、2位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)、5位のエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)、前年女王で6位のビアンカ・アンドレスク(カナダ)、7位のキキ・バーテンズ(オランダ)、8位のベリンダ・ベンチッチ(スイス)の6人が出場を見送った。
男子でも前年度覇者ラファエル・ナダル(スペイン)とグランドスラムで男子の史上最多記録である「20」のタイトルを誇るロジャー・フェデラー(スイス)が、今年のニューヨークで不在となるトップ選手の一角だ。
フェデラーが右膝に2度目の手術を受けたあと2020年の残りを回復に充てると発表し、19度グランドスラムを制したナダルはパンデミックの中での渡航に関する不安を理由にタイトル防衛に挑まない決断を下していた。
とはいえ世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)はプレーすることを決め、1回戦の対戦相手は107位のダミアー・ジュムホール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)となった。
ランキング通りに勝ち上がると仮定すると男子シングルス準々決勝では、第1シードのジョコビッチが第7シードのダビド・ゴファン(ベルギー)と、第2シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が第8シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)と、第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が第6シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)と、第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)は第5シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と対戦することになる。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真は昨年のUSオープンでの大坂なおみ(日清食品/右)とコリ・ガウフ(アメリカ)(Getty Images)
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