前年覇者メドベージェフが準々決勝へ、ベデネはあわや失格の愚行 [ウェスタン&サザン・オープン]

ATPツアー公式戦の「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000/アメリカ・ニューヨーク/8月22~28日/賞金総額467万4780ドル/ハードコート)の男子シングルス3回戦で、ディフェンディング・チャンピオンで第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が予選勝者のアルヤズ・ベデネ(スロベニア)を6-3 6-3で下してベスト8に進出した。べデネは第2セットの第4ゲームでブレークポイントを握られたとき、スタンドのテレビカメラマンに誤ってボールを当ててしまった。

 カメラマンはケガをしたように見えなかったが、ATPのスーパーバイザーが罰として試合を没収するべきかを決めるためのコートにやってきた。べデネは失格にはならなかったが、スポーツマンらしからぬ振る舞いで警告を受けた。

 世界ランク61位のべデネは試合が終わってコートから去る際に、カメラマンのほうに歩いていって拳をこつんと合わせる仕草を交わした。

ウェスタン&サザン・オープン2020|PHOTOアルバム

 この試合で一度もブレークポイントには直面しなかったメドベージェフは、ファーストサーブを入れたときのポイントの89%をものにした。

 昨年のウインブルドン後に6大会連続決勝進出という快進撃を見せたメドベージェフはその過程でシンシナティで初のマスターズ制覇を果たし、続くUSオープンでは決勝でラファエル・ナダル(スペイン)にフルセットで敗れて準優勝に終わっていた。

 メドベージェフは次のラウンドで、第11シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)を4-6 6-3 6-2で破って勝ち上がった第8シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)と対戦する。

 この日はほかにも上位シード勢4人が3回戦に臨んだが、第6シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)がライリー・オペルカ(アメリカ)に3-6 6-7(4)で、第7シードのダビド・ゴファン(ベルギー)はヤン レナード・ストルフ(ドイツ)に4-6 6-3 4-6で敗れた。

 そのほかの試合では、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)、第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、フィリップ・クライノビッチ(セルビア)が勝ち上がり、ベスト8が出揃った。

 準々決勝では、ジョコビッチがストルフと、チチパスがオペルカと、ラオニッチはクライノビッチと対戦する。

 この大会は本来であればオハイオ州シンシナティで開催されるが、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中で管理された環境を生み出すために今年は例外的にUSオープンの会場であるUSTAビリー ジーン・キング・ナショナルテニスセンターで行われている。このふたつのハードコートの大会は無観客で行われ、異例のダブルヘッダーを形成している。今季のグランドスラム2大会目となるUSオープンは、8月31日に開幕する。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はダニール・メドベージェフ(ロシア)
NEW YORK, NEW YORK - AUGUST 25: Daniil Medvedev of Russia returns a shot to Aijaz Bedene of Slovenia during the Western & Southern Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on August 25, 2020 in the Queens borough of New York City. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

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