ユニットターンに始まった準備はフルターン、バックスイングへ続く_ジョコビッチのフォアハンド検証第3弾

\ジョコビッチのバックスイング全軌道/

バックスイング|Backswing

ジョコビッチの場合
どのように
ラケットフェースが
バックフェンスと
平行になるまで
回転するのか

ックスイングのスタート時を細かく見てきました。ここで準備完了の話題に戻り、今度は手とラケットの動き(全軌道)を細かく見ていきます。バックスイングの形、特に、モーションがもっとも高い位置から下方へと動く際に何が起きているかを見てください。

極端なウエスタングリップ特有の、ラケットフェースの回転

ポイント1
ジョコビッチはユニットターンを開始するに従い、ラケットフェースがコートとほぼ平行になるように、面をわずかに伏せます(コートに対して約30度程度)。これは彼のグリップ(極端に厚いグリップ)からすれば自然なことです。

ポイント2
ユニットターンが完了するまで、ラケットハンドと肘から先が一体となった腕に、本質的な「動き」はほとんどありません。唯一の動きが、ジョコビッチが部分的にラケットフェースを対戦相手に向けた形で、ラケットの先端をコートと平行から約30度程度傾ける動きです。

ポイント3
ターンが続くにつれ、ジョコビッチが肘と腕を肩より上げるのに従い、手が動き出します。この時点でジョコビッチは彼の体にもっとも近いラケットの内側のふちを、下方向に向ける形でターンさせ始めるのです。肘が上がり続けていく中で、ラケットの先端もまた約45度の角度になるまで、より上方に傾けられていきます。

ポイント4
手が肩の高さまで至ったとき、右手と左手は離れ始めます。それが、左腕が伸びてベースラインと平行になるよう伸ばされていくときです。しかし、その間も右手のラケットハンドとラケットの縁は、ラケット面が基本的にコートの端を向く方向へ回転し続けます。また、ラケットの先端はほとんど変わらず対戦相手に向いて、約30度の角度になる形で前方に傾いています。

ポイント5
ラケットフェースは止まらず、回転し続けます。下を向いていたラケットのふちは、ラケットフェースが事実上バックフェンスに向くまでターンし続けます。 

ポイント6
両手が離れ、左手が伸びつつあります。このときどのように右肘がジョコビッチの体の後ろ側へと動いているかに注目しましょう。彼の背中のわずか後ろに肘が至ります。同時に、左肘がどのように伸びていくかも見てみましょう。これらの動きのコンビネーションが、ラケットフェースをバックフェンスとほぼ平行になるまで導くものとなります。

ョコビッチのように極端に厚いグリップの場合は、このようにラケットフェースが大きく回転する動きとなります。一方でイースタングリップやセミウエスタングリップの場合は,これと同じ動きをすれば、肩に負担がかかり、関節にプレッシャーを感じることになります。つまり、この動作はグリップにともなう自然な動きであり、ジョコビッチのグリップが非常に厚いことの証明ともいえるのです。

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