すべてのプレーヤーが取り入れるべき基本「ユニットターン」_ジョコビッチのフォアハンド検証第2弾

ユニットターンすると
腰と肩は45度回転し、同一線上に並ぶ。
腕とラケットは上体の前に

“準備”と“ラケットを引く”ことは
同一ではない

ラブプレーヤーの動き出しが遅すぎるということに加え、クラブプレーヤーによく見られるもうひとつのミスは、ショットを打つ前の『準備』と『ラケットを引く』ことを同一視していることにあります。それは、良いフォアハンドのスタートの仕方ではありません。上体や腰の後方へのひねりから始まるこの『準備段階』を、『テークバック』と呼ばないのはこのためです。

『準備段階』は、ラケットを引くことから始まるのではありません。もしもあなたの最初の考えが、「ラケットを早く引く」ということにあるなら、あなたの最初のモーションが体の他の部分とは別に、「腕だけを後ろに引く」ものになっている可能性は高いでしょう。そして、もしもそのようにしているとしたら、あなたが決してフルに体をターンさせておらず、パワーと安定性を生み出せるような正しいポジションをとっていないのは、ほぼ確かだと思います。

「ラケットを早く引く」と考えていると、おそらく「腕だけを引く」結果になっている可能性が高い

 つまり、しっかりした準備とは、体全体を連動させながら部分的に横に回転させるターンとともに始まり、このターンは、主に足と上体の動きを通して完了するものです。それは、体の他の部分から独立した腕だけのモーションではありません。

ジョコビッチの準備は、主に足と上体の動きを通して完了していることがよくわかる。45度のターン

ポイント1

腰と肩は45度回転し、同一線上に並ぶ。腕とラケットは上体の前に

 ユニットターン開始の際には、腕とラケットは比較的静止した状態で、上体の前に置かれています。そして、体がターンしていくにともない、腕とラケットも、体の他の部分といっしょに自然と横に向いてターンしていきます。ですからラケットは、動きはしますが、体と一体となって動くものであり、ラケットだけが独立して動くわけではありません。ターンの結果として動くものなのです。

ポイント2

 ユニットターンのチェックポイントはシンプルです。上体がネットに対してだいたい45度程ターンします。体全体が一体となってひとつの“ユニット”として動くのであり、腰と肩も大方同じだけターンして、同じ角度に並ぶことになります。

ポイント3

 両手は、ともにラケットの上に置かれています。プレーヤーはラケットフェースのアングルを変えたり、あるいは肘や手をわずかに上げたりするかもしれませんが、両手はラケット上に止まり、離れません。

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