すべてのプレーヤーが取り入れるべき基本「ユニットターン」_ジョコビッチのフォアハンド検証第2弾

準備に問題あり!
フットワークがおかしいなら
“出だし”のユニットターンを直すべき

側の足で地面を蹴る――ジム・マクラーレンが“ドロップステップ”と名づけた――によってプレーヤーはより素早くスタートできるという見解もあります。そして、実際に多くのプレーヤーがこの“ドロップステップ”を踏んでいます。もっともそれは通常、かなりの距離を走らねばならず、時間的なプレッシャーの下におかれている場合において使うステップです。

 コート上の動きの良さにかけては、ベストプレーヤーのひとりと認識されているジョコビッチは、そのようにかなりの距離を走りながら打たなければならないボールであっても、ほとんどの場合でドロップステップを使いません。その代わりに彼は、ただ単に右足を自分が動く方向に旋回させるピボットステップを踏む傾向があります。ピボットステップは通常、長い距離を走る場合でなく、より短い距離をカバーする場合に見られるものですが、ジョコビッチはこれを多用しているのです。

 このことからも私の意見は、長い距離を走るときのステップというように、特にステップを意識したり、状況に応じて決めるようなことはせず、プレーヤーは盲目的に前述したような形でシンプルにステップを踏めばよいと思います。特にステップを作り上げる必要はないと思うのです。

 ただし、コーチには役割があります。プレーヤーに対してシンプルな外側へのステップを示して見せることです。それに習う形でプレーヤーが、ピボットステップやドロップステップを自然に行なうことがありますが、プレーヤーが体をターンさせて、『準備』を始めているなら、それらはまったく問題ありません。一方で身体をターンさせず、準備していないなら、問題としてとらえてください。

しもプレーヤーがスポーツ万能で、サッカーやバスケットボールなどをプレーしたことがあるようなら、プレーヤー自らが状況に応じた、最適なステップを発見する可能性は高いと言えます。しかし、そううまくはいかなかったときには、コーチが介入してフットワークパターンを直すべきでしょう。プレーヤーがある種のボールに対する『準備』に問題を抱えていると考えてください。

 よく問題が起きるのが、プレーヤーが回り込んで逆クロスへ打つとき、あるいは回り込んでストレートへ打つときです。体をターンさせるのが遅れがちです。その場合は、ボールから離れる形のステップを取り入れながら、体のターンを行なうことを指導する必要があります。

胴体と両足がひとつとなり、体全体が回転する

\しっかりひねって!/

左側|The Left Side

ユニットターンで回転筒を回せ!
胴体と両足がひとつとなり
体全体が回転する

レーヤーにとってユニットターンに関する最大の問題は、どの種のステップを最初にとるかという話ではありません。問題となるのは、上体をしっかりひねらない、特に右利きの場合は、上体の左側を十分にひねらない傾向があることです。この問題は、左腰と左脚と足が固まり、体の他の部分といっしょに回転しないことから起きます。右足と体は部分的にターンするのですが、左足がネット方向に向きすぎていると、この問題は起こりがちです。

ニットターンのコンセプトを思い出してください。“体全体が回転する”というのが然るべき形です。最適な視覚的イメージを言うと、体全体――胴体と両足――がひとつの金属製の回転筒であるということです。どんな継ぎ目も、動くパーツもないくらいのもので、ユニットターンによって回転筒全体が、ひとつの物として回転します。

まだ空中にいるときに、外側の足をショットの方向へ。ときにプレーヤーはスプリットステップで着地する前に、右足でのターンを始めている

 この動作を起こすためには、左腰と左足が右腰、右足よりも前方(ネット方向)に出ていることです。回転筒が回転するのに従い、プレーヤーは左足を右足よりもネットに近い位置に置いて、左足は“べた足”ではなく“つま先立ち”でなければならないのです。

 ジョコビッチを見てください。(回転筒の中にあるかのように)腰、肩が一直線に並び、後ろの脚と足がどのように上がり、前に出てくるかに注目しましょう。

 重要なことはジョコビッチが一連の動きの“出だし”に、どのようなステップを選んだかではありません。ユニットターンをしているかどうか、それがすべてです。それがあればどのステップでも結果は同じ。ユニットターンは、フォアハンドすべての動きのための必須条件なのです。

“回転軸”がターンするに従い、左腰と左脚が上がって、遠方に回転していくのを見てほしい

※ジョコビッチのフォアハンド検証第3弾に続く。

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